2024年5月27日月曜日

インターネットは、どんな洞窟?

大分前、2010年のことです。職場内を歩いていたら久々に、K君に会いました。
K君は、あたしの元スタッフでネットのことについてはエキスパートといってもよい人物です。

あたし「なんか、最近、あまりつぶやいてないね?」
とすれ違いざまに声をかけたところ、その日の午後、こんなことをつぶやいてました。
(当時は、あたしもtwitterに目を通していたのです)

(K君のつぶやき) 最近つぶやいていないね、と指摘を受けた。一日に処理できる情報量にはやはり限りがあり、ツイッターやニュースなどを追っていると、インプットが過剰で、脳が疲れてしまう気がした

来たねと思いました。この人、若かったんですよ。

こんなもの(twitterやらfacebookやら、ゲームやら)やってたら、いずれBurn Outするにきまってんだから。
同じ日の夕方に、今度は、つきあいのあるS社長が職場に来ていました。

ひとしきり宇宙人の話などした後、SNS関連の話題になったのですが、奇しくも前述のKさんと同じく、

なんだか、疲れちゃって。リアルな世界との仕事が増えたし(投稿するの)ここんところやめてます。

ときた。S社長は、K君より更に若いのです。

どの店にチェックインしたとか、誰かが食べた西洋料理やワインの写真がアップされている姿を見ているとクリフォード・ストールの名著「インターネットはからっぽの洞窟」がついつい想起されちゃいます。
もしも紙の本がなくなるとすると、家の子供はこっそり大人の本を書棚から出して読めなくなっちゃうし。

こんなときに、ぼ~~~っとテレビを見るとホっとしますな。やはり。

(初出: 2010-12-08 14:36:39)

この時点から10年が経ちました。

「アラブの春」があった当時は、ちょうどSNSとマスメディアの転換点でした。

この時点まで、かろうじてネットの情報は、マスメディアが報じない真実を伝えている状況でしたが、2010年を境にSNS情報はまったくアテにならなくなっていきます。

マスメディアの情報は偏りや間違い、ニュースバリューによる選別や勝手に忖度して報じたり報じない場合はあるかもしれませんが、SNSのように意図的に虚偽や悪意ある情報が大量に流通することはありません。

SNSやAIのせいであらゆる情報が泥のように濁ってしまいました。

2024年5月15日水曜日

カルロス・カスタネダ関連の投稿

本ブログで大きな割合を占めていた「カルロス・カスタネダ」関係の記事を棚卸しをしまして別のコンテンツに引越しをしました。
タイトルは『gait of power』(「力の足どり」)としました。

今回は、知人のサーバーをお借りしてシステムをWordPressにしました。
ほぼ元の記事のままですが、誤植・リンク切れなど体裁を直してあります。
また、元原稿では揶揄した調子の文体が多すぎたなと思いましたので少しトーンを抑えて書き直しました。
元原稿にはまだまだ推敲や校正の足りない部分があるので新サイトにおいても少しずつ見直しを進めています。

国内では、2000年代に入ってから従来、ニューエイジ、精神世界などと呼ばれていたものが「スピリチュアル系」という呼び名が一般的になり動画コンテンツを中心に「スピ系」と呼ばれるなど、より多くの「一般の人々」に浸透しています。

そしてコロナ禍に入ると、「スピ系」コンテンツに傾倒していた人たちは、不安にかられて簡単な答えが得られる陰謀デマ系の世界に逃げこんでいきました。
あたしも、長年の親友がコロナ禍でネット情報漬けになり当時活発になったカルト系の政治活動に陥った結果、断腸の思いで交友を断つことにしました。

アップした多数のカスタネダ関係の記事の中でも、カスタネダを妄信して活動に加わり、カルトに救いと居場所を求めた人々の狂気・末路が紹介されているAmy Wallaceの『呪術師の弟子:カルロス・カスタネダとの人生』は、愛する人や自らがカルトに染まらないための予防に役立つと思います。
みなさんの参考になれば幸いです。