サザンだってちゃんとファンクラブ入ってるし。
コネではありませんが似たような話があります。
「アッシャー家の弔鐘
買った本が落丁だったのです。
読み始めたら止まらなくて、突然「落丁!」。乱丁なら(でもだめだけど)まだしもページが欠落しているのだからたまりません。めちゃくちゃ面白いし。
なんと、仲が良かった出版社の社長に電話入れて自分で取りにいっちゃいました。
盛りを過ぎてすっかり落ちぶれて呑んだくれているエドガー・A・ポーの下を一人の男性が訪ねてきて、あんた(ポー)が書いた小説のおかげで私の人生はめちゃくちゃになった。どうしてくれるのだ?!となじる。
面食らったポーが「いったいどういうことですか?」と尋ねると、男は「私は、アッシャー家のものだ」と答える。
ポーが描いた「アッシャー家」が実在していたという設定の「シェアドワールドもの」でテンポのいい語り口調でぐいぐい読者をひっぱっていきます。
マキャモンの別の作品「奴らは渇いている
全編、ロックのような雰囲気で吸血鬼パニックというか、とにかくカッコイイ。
マキャンモンってば、その後、ホラー卒業して、純文学路線に転向してしまいました。
安部公房もカルヴィーノもヴォネガットもキングも半村良も筒井康隆も歩んだ道です。
かつてアダルト向けの映画撮ってた監督がやがて大御所になるように、アダルト向けマンガをステップに本来描きたいものが書けるようになるマンガ家といったような出世魚的流れがあるのかも。
ま、でも”転向後”の彼の『少年時代
父子が目撃したとある事件で彼らの生活に少しずつ変化がおきていく。彼らをとりまく不思議な人々。現実と虚構がまじりあった不思議な世界というと陳腐な説明だけど、全編に流れる「あのころ」の懐かしさ。読書なのに頭の中にロックが流れるようなマキャモンの語り口。文庫になっているハズなのでまだの人は一読あれ。