シーズン2の第2話では、本庁に戻ってきたシモクがヨジンを居酒屋に誘います。
少し遅れてきたヨジンの嬉しそうな顔。
店内が騒がしいので屋台の方がよかったかもというヨジンに、残念ながら店が潰れていたと話すシモク。続く住まいの話といい事件とは関係ない彼らの日常風景がシーズン1の流れや思い出からきちんと文脈がつながっているのが憎い仕掛けです。
この場面ではお互いが利害の反する部門に所属することが判明、波乱の予感がします。
途中で上司から呼び出され中座するシモクに残され一人でタコ炒めを食べるヨジン。
ペ・ドゥナは、明るくて朗らかな表情と裏腹に孤独がとても似合う俳優です。
特にシーズン2では、エリート組織に放り込まれた現場志向のヨジンの孤独が全話通して描かれています。
『空気人形』の”のぞみ”はもちろんのこと、『私の少女』の警察署長、イ・ヨンナムや『子猫をお願い』のテヒような孤独の演技は、あたしたちの胸に迫ります。
そういえば『リンダリンダリンダ』のソンちゃんも孤独でした。
次の居酒屋は第12話。事件の目撃者の証言を現場で覆したシモクをヨジンが誘います。
「ねえ」「一杯どう?」
こんな可愛い顔で誘われて断る人間はいませんな。
ここのシナリオは、並行してシモク・ヨジン組の鏡ともいえる彼らの上司組が同時に喫茶(コーヒーですが)している作りです。
この二組のペアの鏡像的扱いは終盤でも重要なモチーフとなっています。
変わって居酒屋の二人はいつもの焼酎ではなくマッコリを飲んでいます。
このシーンのさし飲み推理でいよいよ事件の核心に迫る二人ですが、一人でばくばく白菜を食べるシモクに呆れるヨジンが可笑しい。
そしていよいよ第16話。事件解決後、警察庁に派遣されていたヨジンは情報局に本格的に異動。シモクも大手柄を立てたのにも関わらずまたも地方へ異動。
今回もシモクが彼女を誘いました。
この第二シーズン、最初ヨジン登場でオヤっと思うのは彼女がロングヘアーだということでした。
正直、似合わない(笑) コケシのロングヘアーのようです。
アクションにも合わないし捜査中は髪を後ろで縛っているのでまぁ良しとしていました。
ところが居酒屋に現れたヨジン、あの長い髪を切っていつもの可愛いボブに。
この結末のためにヘアスタイルまで伏線を設けていると言うシナリオの緻密さに舌を巻きます。
ヨジンを見て「髪が」と驚くシモク。
「初めて会った時みたいだ」嬉しそうにするシモクに、
「昔と変わっていないでしょ」と首を振るしぐさの可愛いこと。
急な異動を告げるシモクに「元気で」と言った彼女にシモクも「元気で」と返しますが彼の微笑んだ表情が素晴らしくて涙が出ます。
「私は…」「たぶん大丈夫」
.png)
パジョンをむしゃむしゃ食べる様子も可愛いし食べているヨジンを見るシモクの目の優しいこと。
余談ですが、この店でもヨジンはシモクの好物の白菜を忘れずに注文してますな。
実に芸が細かい。