2013年5月29日水曜日

自炊の使命

あたしの自炊の考え方については、少し前の投稿『ペーパーレスと自炊(5) 電子本の長短その2』に記した辺りかなと思います。

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 ・蔵書は、自分が死んだら捨てられてしまう。古い本は傷んでくるし、どうせ捨てられるなら自分遺産としてデジタイズした本に加工し「永遠の命」を与えよう
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デジタイズされた書籍の大きな欠点は書棚に本が並ぶことがないので子供なりがふと手に取って作品を再発見することがないとも書きました。
これではせっかく保存したのに作家と作品が気の毒です。

まぁ死期が迫ったらもらう相手は迷惑かもしれませんが収録したDVDを託すというのはあるかもしれません。(DVD自体のメディア寿命によるメディア変換サイクルは別途必要です)

以上の考えを咀嚼し新たな発想に至りました。

メディアに保管すると同時に、自分が所有している自炊デジタル本のリストを一般に公開するのはどうだろうか?

そのデータは権利保護の関係から譲ることはできません。

しかし少なくとも現物の本ではありませんが、そこにあるということだけはわかりますので研究機関や学校関係者、はたまた報道機関などが資料として活用する機会があるかもしれません。(その内権利関係の法律も変わるかもしれませんしね)
原則、すべての書籍は国会図書館にある筈ですが、実態はどうでしょう?
個人的CSRってんですか?自己満足かもしれませんけど。

公開するのはこっ恥ずかしいハウツー本などもあるでしょうがなるべく公開するようにしてみようかなと思い始めています。

オーバーブロウ・ドット・コム(6)

アゲミ調整は、 以前にもちょっとだけやってオーバーブロウにトライしたのですがまったくできませんでした。

すなわち、今回はTinusさんの練習をした後だったので音を出す感覚がつかめていた。それにハードウェアの条件(つまりアゲミ量)がマッチしたということかと思います。

とはいえ今は両側のホール(5番と7番が鳴らないように)をテープで塞いだ6番ホールだけの話ですし、他の穴はまた条件や難易度が違うそうです。他にオーバードローってのもありますからね。Tinsuさんによると1番穴のオーバーブローとかもすごくむずかしいらしいですよ。7番の”オーバードロー”も超難関でハーモニカをいくつも壊してしまったとおっしゃっています。

そんな技術をこんな自分が一部でも楽曲で使うことができる日はいつになるのでしょうか?
いつか応用できたらご報告いたします。

ここまで書いてふと気づきましたが、あたし程度の練習をするにしてもひとつだけ前提条件があります。それは、通常のブロウベンドに関してはある程度できている必要があるということです。
なので普通のオーバーブロウは普通のブロウベンドがそこそこできるようになってからでないと難しいかもということになります。

「ある程度」と書いたのは、あたし自身もブロウベンドに関しては最近、実は全然コントロールできてないってことを再認識したくらいのザマですので、それでもまぁ音を下げられることはできて、その程度ならオーバーブロウもここで書いたくらいなら出せると。

(この項いったん終了)

2013年5月28日火曜日

オーバーブロウ・ドット・コム(5)


ソを吹きつつも、少し掠れながらもオーバーブロウ状態の音が混じってくる。
そんな雑音状態からなんとか吹きリードの振動を止めたいわけです。

そこで、えい、じれったいというのでとどめの力技で吹きリードが「詰まりやすい状態」にします。

ちょっと脱線しますが、「身」だけのハーモニカを握ってリードはとくに抑えずに「吹き」を普通にするとき、軽く下側の「吸い」リードに触れるとそちらも振動しています。鳴ってないだけで「鳴る気(笑)」は十分あるのですね。

リードとプレートの隙間を「アゲミ」というそうですが、そのアゲミを細いドライバーや千枚遠しみたいなものでちょんちょんと突いて曲がり具合を調整し薄くしてやるわけです。

リードは、常にリードプレートの下側についてます。吸い側のリードは剥き出しですが、吹き側、つまり上側のリード自体は、とりはずさない限り穴の中に細いドライバーのようなものを突っ込んでつつくことになります。

この辺りは日本語のサイトでもいろいろ書かれていますので情報にはことかかないと思います。
あたしも、もちろん調整を行うことは知ってはいましたが壊したらいやなので敬遠していました。
今回壊れているハーモニカということもあり意を決してつつきましてアゲミを本気でいじりましたよ。

最初はつつきすぎちゃって吹き音が出なくなりまして、ハナからオーバーブロウの音しか出ないという(笑)、ありがた迷惑な話でして。

この隙間調整がキモなんでしょうな。少しずつつついて戻したりして吹きも吸いもそこそこ自然に出るという状態でオーバーブロウしてみますってえと!!
見事、できました!
軽く、力をいれずとも滑らかに音が出ます。

吹き ソ~~~
吸い ラ~~~
吹ギ シ♭(みたいな~)~~~

(続く)

2013年5月26日日曜日

オーバーブロウ・ドット・コム(4)

いよいよ山場です。

●吹きリードを詰まらせる練習

今度は吸いリード(下側)の方に親指を当てて鳴らないようにします。
吸うともちろん音はでません。
次に吹きますと「ソ」がでますな。そのまま「ブロウベンド」をして音を下げます!

え?でも、ブロウベンドっってたしか「7番」からじゃなかったっけ?

たぶんですが、6番以下でもブロウベンドはできるのだけど、そこで発生する音は普通の吹き吸いで表現できるからわざわざ使わないってだけだと思うのです。(※補足)

理屈はさておき、やってみると確かに下がります。下げて下げますとどこかで音がでなくなる段階に至ります。ここが「詰まった」状態でして、そこを過ぎると我慢できなくなった「吸いリード」が鳴り出す、と。
そんな原理だそうです。

前回の「吸いリード」を吹きで鳴らす練習と、この吹きリードを止める練習を個別に鍛錬して舌の状態を体に覚えさせるということです。

でもね。個別には上手にできても上下のリードを解放しますとやっぱり普通のソの音が出ちゃうんです(笑)
しかし、へこたれずに継続しますとその内に、少しずつ高い音が雑音のように混じってきます。

(続く)

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※補足
Tinsuさんのサイトには有用な質疑応答がたくさん掲載されています。たとえば、

Q:オーバーブロウ(ベンド)は、1番穴から6番までできるということですが、Tinusさんがアップしているデモ演奏は4番~6番までですよね?
1番~3番は、難しいのでしょうか?それとも音が曖昧だったりあまり使われないので?

A:私が演奏したデモは、1、4、5、6番のオーバーブロウと7番と9番のオーバードローです。
オーバーブロウですが、他の穴についても難易度は変わりません。
でも、そこで出る音は普通の吹き吸いで表現できるので使う必要がないのです。

2013年5月25日土曜日

オーバーブロウ・ドット・コム(3)

さて、前項で用意した練習用のハーモニカを手に取ります。
上の吹きリード、下の吸いリードが剥き出しになっております。

●吸いリードを「吹いて」鳴らす練習

一般的に教則本に書かれているのはこの練習ですね。

吹きリード(上)に指を当ててふさぎます。強制的に吹きリードを詰まらせた状態を作るわけです。
そうして、吹きます。もちろん通常の吹き方では音は出ませんが、舌の形をブロウベンドの形(※)にしていろいろ試していくと下側の吸いベンドが鳴り出し通常の吸いで出る「ラ」よりも高い音が発生します。

最初は力まないと出ない時があると思いますが、慣れてくると軽い息でも滑らかに高い音が出るようになります。

※Tinusさんはブロウベンドと同じ舌の使い方ではない!Hスポットを使うのだとおっしゃっていますが、よくわかりません。あたしにはこれ以外の表現方法がないのでご容赦ください。

でもね。 ここで吹きリードを押さえていた指を離すとまた普通の吹き音(ソ)に戻るですよ(笑)
舌の形がなってないってことですね。

で、次の練習をします。これがTinusさんメソッドの画期的なところです。

(続く)

2013年5月23日木曜日

オーバーブロウ・ドット・コム(2)

いきなり本題です。

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・練習用のハーモニカを用意する。
  あたしの場合は、5番の吸いリードが壊れてしまったスペシャル20のCハープを利用しています。
・ハーモニカのカバーをはずして身だけにする。
・6番穴で練習するので、5番と7番をビニールテープでふさぐ。
   従前、セロテープで覆っていたのですが、劣化しますのでつけたりはずしたりが簡単なビニールテープが良いと思います。
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さて、ここからがTinusさんの真骨頂です。
曰く、
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・オーバーブロウの原理は、吹いている時に、吹きリードが詰まって(choking)行き場のない空気が吸いリードを揺らして音を出す現象だ。

・実は何が難しいって吹きリードを鳴らさないようにするのがむずかしいのだ。吹きリードが「詰まり」さえすれば吸いリードを鳴らすのは簡単だ。
(やってみますと実にその通りでした)
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練習のコツは、
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・「吹きリードを止める練習」と「吸いリードを”吹き”で鳴らす練習」を個別に鍛錬することだ
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Tinusさんは、練習用に二本古いハーモニカを用意しなさいと言っていますが、あたしはひとまず一本で練習しました。手元には、さきほど準備したビニールテープ付きのハーモニカがありますな

(続く)

オーバーブロウ・ドット・コム

このブログでは、始めたばかりのことは続かない可能性があるのであまり書かないようにしているのですが、例外的に、オーバーブロウベンドのことを記しておきます。

ブルースハープをやっているとスロートビブラートと並んで敷居が高く感じるのがオーバーブロウベンド(ドローも)かと思います。

かくいうあたしも覚えたいなと思いたまに挑戦したりしていたのですが必要性が低いというか避けてるだけなのか、いずれその内なんて感じで過ごしていましたが、今年に入ってなんとなくいよいよ挑戦する時期だなという機運が盛り上がってきました。

英語のサイトですが、Tinusさんというプレーヤーが開設しているoverblow.comというそのものズバリのサイトがありまして、そこに記してある方法で練習を始めたところ6番穴だけの話ですがなんとか力まずに音を出すことができるようになりました。
(このサイトの存在もAdam Gussowのビデオレッスンで知りました)

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http://www.overblow.com/
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このサイトのインストラクションは市販されている教本にはない重要な情報が満載でしてTinusさんが演じているスケール演奏音源は神業です。当人曰く、全部の音を出せるので基本的にはCハープ以外使わないのだそうです。

Tinusさんも音を出すのはできても楽曲で使えるようになるには数年かかるといっています。
これはあたし自身の経験でも通常のドローベンドの習得でも4年たってもまだまだぜんぜ~んダメなのを見てもわかりますな。勤め人の割には一生懸命練習している方なんですよ、それでも。
たぶん生涯かかるような気がします。

てな泣き言をいっても始まらないので現段階でどのような練習をしたのか記録しておこうと思います。

(続く)

2013年5月9日木曜日

素敵な我が家音頭

先日、とあるブルース関係のブログを読んでましたら、「ブルースはダンス音楽だ」と書いてありました。

あたしも、なんだか踊りっぽいなぁなんて思っていたので意を得た感じです。
確かに、その名称の「陰気」、「悲壮」といったイメージに比べて、聴きようによっては・・・というか、ちょっとコミカルな感じすらしますよね。

詳しい方に叱られちゃうかもしれませんけど、外国のものなので確かにダンスなのですが、なんだか「音頭」に似ている気がします。

一曲一曲違うけど、聴けばだれもが「音頭」とわかるってところも似てるし。
呼びかけに応える(合いの手)感じも似てるし。
「盆踊り荒らし」が各町、渡り歩いてるのも似てるし。
だんだんとリズムにのって、ええい、もうどうなってもいいやピー!なんて感じで踊りだしちゃう。

Warのメンバー 仲村哲也さんがワーマージャーマーを演奏している動画を知り合いが教えてくれたのですが、これがすごい。

客が全員、サラリーマン姿の日本人なので、おそらく仲村さんが来日した時に日本人のパーティかなにかで演ったのかなと思いますが。
曲のクライマックスでは、もうやけくその、おぅおぅおぅ~、てやんでぇ~、おどっちゃうぞ、こんちくしょう!の「二十一世紀音頭」(みんな知らないってば)状態。

オバマ大統領が、Sweet Home Chicago歌ってる動画も教えてもらいました。超豪華メンバーです。
President Obama Sings "Sweet Home Chicago" 」で検索。
バディ・ガイなんて多分酔っぱらってると思いますが、大統領に、指さして(笑)、お前歌えるの知ってるぞ!さぁ歌え!!なんてやってますからね。たいしたもんです。

そろそろお祭りのシーズンですなぁ。


2013年5月4日土曜日

ペーパーレスと自炊(11) ScanSnap iX500

ところが・・・ある晩。

さ、今日も数冊スキャンしてから寝るか(虚しい(笑))とScanSnapの蓋とあけたところ、うんともすんとも言わない。ケーブルを入れ替えても、電源を入れ替えても。USBのさし口を買えても。
まったく反応しないのです。

それにしても購入してひと月もたたない内に何が起きたのだろう?!
ひょっとしてと思いネットで検索してみると、次々と同じような「初期不良」の報告が。
車であればリコールってところでしょうね。

ま、あたしに言わせれば、だからはなから普通の電源スイッチつけとけばいいのに(笑)というところです。
翌日、早速サポートに連絡を入れたところ、少し会話しただけで初期不良という診断が下り交換してもらうことになりました。

ところが・・・。

サポートセンターから連絡内容と異なり3日たっても交換の品が届かない。業を煮やしてクレームのメールを入れたら案の定、手配もれ。
あたしは、苦情慣れ?していないので文句を伝えるのも結構心理的負担になり疲れました。
陰険なクレームが得意な人いますがうらやましいです(笑)

サポートセンターも設計・製造側の基本ミスでつらい思いをしているのでしょうね。

2013年5月3日金曜日

ペーパーレスと自炊(10) 道具と環境その3

ScanSnap iX500では、少し苦労しています。

多機能な上、付属のサードパーティーアプリが多く何をどの場面で使えばいいのかわけがわかりません。
スキャンしたPDFを再加工するので、AdobeのAcrobat X standardがおまけでついているのは助かります。

このスキャナーで一番困りものなのは電源スイッチがないことでしょう。

このスキャナーは、蓋をあけると自動的に電源が入るしかけになっています。閉じると切れる。
一見合理的で便利なのですがこれが曲者でして、接続したパソコンのドライバとの関係だと思いますが、蓋を閉じても電源が落ちてくれないことが頻発しました。
あまりにも多いので、電源ケーブルに別売りの「スイッチ」をかませて強制的に電源を落とせるようにしました。

その後、対応アプリのアップデートを行ったところ電源が止まらなくなる現象はパタリと無くなりました。

ところが・・・。

2013年5月2日木曜日

ペーパーレスと自炊(9) 道具と環境その2

まず、スキャナーを買いました。「FUJITSU ScanSnap iX500 」。
この記事を書いている時点で富士通の最新機器です。
生涯最強の
ガジェットと言えよう!
裁断機は、「プラス 断裁機 かんたん替刃交換 PK-513LN 」。

マンションに置いてある本をどんと実家に持ち込み、実家保管の本と合流して裁断作業は実家で。スキャニングは住まいで行うことにしました。

幸い、実家は都内にあるので定期的に裁断済みの材料を運ぶことができます。
スキャンが終わった材料は、落丁などが発見された万が一のために再び実家に運び保管します。
この元素材は、実家を壊す時に一緒に処分することになるでしょう。

「替刃」をするタイプではなくて、製造業者に裁断機ごと送ると刃を研いで再生してくれる商品もあるのですが、実家に保管するため運送業者とのやりとりが柔軟にできないので自分でメンテするタイプにしました。

自宅の居間のちゃぶ台の上に、ドンっと本を並べ、次々と「腑分け」します。
でもね。やっぱり愛着のある本は後回しにしちゃうんですよ(笑)
『星を継ぐもの』(ホーガン)とか、『色褪せた太陽三部作』(チェリイ)とか『バーサーカーシリーズ』(セイバーヘーゲン)とか。


追記)その後、実家を壊しまして裁断機も自宅に運び入れました。場所をとるのでたためるやつがいいですなぁ。(2016年6月)

2013年5月1日水曜日

ペーパーレスと自炊(8) 道具と環境

道具について記す前に、あたしの本の保管環境について触れておきましょう。

ついこの間までは、「東京書庫」という本の保管サービスを利用していました。提供される段ボールに本を詰めて連絡すると宅配業者がピックアップに来てくれます。倉庫は温度・湿度が管理されて大切な本を年間契約であずかってくれるという非常にアナログなものです。

コストもさほどではなく長年利用してきましたが、コレクターでもないのに「再利用」の可能性が低いものに毎年それなりの費用をかけているのも何だなと思い、全部引き上げて、実家に保管することにしました。

実家には独身時代に買いだめていた単行本やマンガ本、文庫本などが山ほどあります。
現在のマンションにも相当数の本があります。
結論からいいますと自宅のマンションで手元においてある本は保管状態が悪くて黴てしまい実家に放置してあったものの方が結果状態が良いようです。

マンションの方は本の保管場所が風呂など水場に近いということが災いしていたようで、結局、好きな本は近くにおいておこうなどと思ったのが間違いで、そうそう読み直すこともないのだから思い切って実家に置きにいけばよかったと後悔しています。

つまり「自炊化」したくない本ほど、痛みが激しく自炊せざるを得なくなってしまったのです。

東京書庫へのリンク