2011年7月27日水曜日

S.N.Sとピア・プレッシャ

今日は、少し堅苦しいネタかな。
月曜に、あるIT会社の社長さんたちと食事をしまして、FacebookやGoogle+の話題になりました。

社長曰く、やっぱりフォロワーやら「友達」が増えてくると「良いこと」しか書けなくなっちゃって「あれ?これってホントにオレ?」なんて気分になってきます。とのこと。(あるミュージシャンの方も同じこと言ってました)

会合に同席していた若手の方が、「だから、オレは何も書き込みしません」と言っていましたが、実は彼が一番、デジタルリテラシーが高いのではないだろうか?と帰路、同僚と話しました。
とはいえ、世界のどこかで誰かが発信してくれた情報で問題が解決したりすることもあるのでムダということはないわけですがj。
でも、Facebookやtwitterは、くどいですな(笑)

ブログでも別に悪口とかじゃなくて記しておきたいなぁというネタでも同僚や知り合いに知られたくないな(笑)とかいう心理が働いて制限します。

SNSの場合は、チェックインをしなくても内容で「居場所」も曝されるので人と人の「環境(関係性を広くしたような意味合い)」が問題ない状況だと良いのですが、状況によってはPeer Pressure(ピアプレッシャ)の対象になりかねません。

ピアプレッシャは、直訳ですと「同僚からの圧力」という意味ですが、「異端(単独行動)であることを否定するような社会的圧力」というニュアンスです。

英語ですから西洋でも存在するわけですが最近はだいぶマシになってきたとはいえ日本は特に、このピアプレッシャ傾向が強いと思います。

身近なところですと「付き合い残業」とか「会社ゴルフ」とか「連帯責任」とか。

仲間に、勤め人のセミプロのミュージシャンがいまして普段は、あいつはこんな演奏の趣味もあるんだぞぉ、なんてネタにされる程度なのですが、いったん仕事で問題が発生するや世間は、「責任あるポジションなんだから、いつまでもライブ活動にかまけてないでさ」なんて言われ方をします。

Facebookは、飲み食いやら遊びの様子を能天気にさらしますが、あれ?あいつ具合悪いって言ってたのに今日、呑んでるのかよ。みたいな状況とか、日本が大変な時に連日、居酒屋でいいご身分だね、てな感じが醸成されます。日本ですから。


2011年7月20日水曜日

救助活動

先日、社内で「救命活動」の講習を受けました。

おそらく人は人生で一度は、「人工呼吸」を習うのだろうと勝手に思ってまして。
このままだと自分は、一度も人工呼吸を習わずにあの世に行ってしまうのでは?と思い、講習会のお知らせがあったので即座に手をあげました。
真剣です。人生にかかわりますから。

広いスペースにずらっとならんだダミー人形。不気味です。
先生の指導は厳しく、マッサージで力を入れる場所を探す手順など何度もだめだしをされます。手首をグイっと持たれ「この向き!!」「おらおら、もっと力入れてぇ!」「交代!!」
30回連続して人形の胸をギコギコ押しますので結構きつくて汗ばみます。

そんな中、超キュートな新入社員(元ミス○○です)がけなげに頑張っている姿をみると、いたいけで、人命救助中にもかかわらずよこしまな妄想が頭をよぎります。
いかんいかん。

一通りマッサージを習った後、倒れている病人、けが人を比較的安全な状態にする「回復体位」の作り方を習いました。

手順が込み入っていてまして、むずかしい。パートナーと交代で病人を演じます。
幸いにもあたしのパートナーは男性でしたので作業に心置きなく集中できましたが、新入社員と組んだルイジそっくり似の同僚は、夢うつつで自分がいったい何の作業をしていたのか覚えていないと申しておりました。

救助訓練とはいえ、すっかり汗ばんだ大人の男性の首筋に触れて脈をはかったり手を握るなんてえのはいったい何年ぶりなのでしょうか?はたまた生まれて初めてのことなのでしょうか?

次回は、ぜひフォークダンスの講習会を開いてもらいたいものです。

2011年7月13日水曜日

みみずのとむらい

今年は早く上がってしまいましたが、梅雨の時期、海が近いせいかあたしの職場周辺は、一層湿気っぽいです。

人間は苦手な、そんな気候になりますってえと、すっかり上機嫌になってうかれて踊りだしちゃうのが、ミミズたちでして。
ここしばらく、歩道のありとあらゆるところで、みみずの無残な姿が見られます。

「お!雨だ雨だ! てやんでえ、こちとら江戸前のみみずだぞ。よっし、いっそ中へくりだして彼女作っちゃお!」
「だからおめえはバカだっていわれんだよ。おめえが彼女じゃねえか」
「あ!そっか!!おれ婚活しなくていいんだ。ラッキー」

なんて調子でね。ついつい土から出てきて歩道にまで繰り出して迷子になっちゃう。

とういわけで、そこら中で、「みみずのとむらい」が行われています。
この儀式のつらいところは参列者もみなそのまま、バタバタと倒れ干からびていくところでして。なんでわざわざ土の中から出てくるのだろう。
なんて気の毒に思います。土の中でせっせと栄養つくってればよいのに。

去年はどうだったかなぁ。facebookで思わずつぶやいたところ、「朝は動いていましたよ」なんてコメントがあったので雨が降った夜の間に踊りでてきちゃうのでしょうね。
金子みすず作品集

さて、古風な言い回し「とむらい」といいますと思い出すのが、金子みすゞの「大漁」ですな。
NHKの『にほんごであそぼ』でも扱われていたのでおなじみかと思いますが、ご存じない方のために掲載しようと思ったら著作権の扱いがなんだかややこしいことになってるそうで、部分引用にとどめます。ご自分でGoogってください。

イワシ漁が大漁で喜びに湧く人々。
…、浜辺はまるでお祭りのようににぎやかだけど、方や、『海の中では何万のいわしのとむらいするだろう』

世の中ですな。


2011年7月11日月曜日

飲食店のクライテリア

あたしは、食べ物の話題をほとんど書いていませんが。
食べるのはもちろんあたしも生物なので好きなのですが、なじみの店はなるべく人に教えたくないですしね。

Facebookで食べ物の写真よく載せてますね。
ワインのボトルの写真もよく載せますな。あれなんなんでしょう。

情報探している人には便利なのかもですが、なんか食通の国みたいでね。おまえら全員食通かよ。みたいな。
しまいにはワインボトルの写真みるだけでおなか一杯になります。

聞いてないよ、って言われそうですが、あたしの好きな飲食店の原則(評価基準)を書いておきます。

・あいさつの声が生き生きしている
・店主の目が行き届く広さ
・客から調理している様子が見える
・注文を忘れない
・無駄口や能書きを並べない
・店員同志がおしゃべりをしない
・馴染みの客にこれみよがしな贔屓をしない
・店のルールが明快(例:水のセルフサービスなどがわかりやすい。ランチサービスの仕組みが複雑でない。など)
・頑固でも傲岸不遜ではない(子供が来ようが、女性客が残そうがたんたんと運営)

大好きなラーメン店の話です。
店主は、注文をすべて口頭で暗記します。覚えた注文の精算金額も諳んじています。

あるとき、食事を終えた客が店員に声をかけました。店員が金額を告げたので客が支払いました。
ラーメンの仕込みをしていた店主が店員をジロっと見ると、すかさず「金額違うよ!」といって店員の手から100円玉を取って、ニコっと客にお金を戻しました。ステキでした。

この店主の記憶の秘密ですが、注文を受けるときに一瞬、ジっと客を見つめます。
このアクションでビジュアルに客と注文と値段をリンクさせるのだと思います。
ある種の、直観像記憶の持ち主なのだと信じています。