2017年2月28日火曜日

Amy(68) 39 私が夫に会った最後の日

この章の抄訳は、とりわけ短いですが、これまでも1章/1エントリーできましたので倣います。

章のタイトルにある「夫」とはもちろんAmyにとってのカスタネダのことです。

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彼がなくなる前にセックスをしたのは一年前だ。とりわけ情熱的だった。

この後、カスタネダが病床でこのんだドラマのビデオの話がありますが割愛します。

例のProzacの事件の後、わたしたちは二度とセックスをしなかった。
いずれにせよ、この時期にはカルロスの健康は著しく衰えていた。

それにしても、この本を通じてセックスに関する著者のこだわりというか言及というかが満ちています。これは著者のAmyの個性~下世話な言い方をすると好色?~なのでしょうか? でも、この本に登場する女性たちはみなとことん性にこだわってますよね。

それとも、あたしが男だから実は、女の性を理解していないのでしょうか?
それとも、あたしが淡泊なのでしょうか?いや、男の方が淡泊なのでしょうか?

Bill Thompsonという弟子(フロリンダは彼の亡妻と友人だった)とカルロスの死後1年後、マーシャルアートのクラスであった。

彼がクラスに通わなくなった理由をきくとカルロスが変わってしまったからだという。
女性にたいしてひどい態度で接するようになってきて、それが病気のせいだとわかったそうだ。

最後に私がカルロスを訪問したとき、カルロスが彼女に特別な味がするヨーグルトデザートを作ってくれた。

この後、カルロスが亡くなるまで、二度とパンドラ邸にはいかなかった。

2017年2月27日月曜日

Amy(67) 38 ナワールの最期の日々

カルロスは、メンバーの誰かがいつもそばにいないと寂しがるようになっていた。

彼は、肝臓がんになっていた。はじめはAIDSも疑った。
医者には、彼が”高校教師”をしている人物(かれが長い間あこがれていた職業)として診てもらっていた。

Muniは鍼で治そうとしていたので西洋医学の医者と対立していた。

終末期、毎朝、新聞の儀式というのを行っていた(とMuiとフロリンダから聞いた)
グループのテンションが高まっていた。
三人の魔女とAstrid、とSoniaも新聞の儀式に呼ばれた。
カルロスがニュースを読む間黙っているのだ。

この時期、屋敷は無害だが説明なしに夜のクラスから追放された二人のストーカーに見張られていた。

この二人だ誰だか、このブログを読んでいる方は、もうご存知ですよね?

彼らはカルロスの教えを忠実に実践していた。
彼らはカルロスが死ぬときにほんとうに燃えるのかどうか知りたがっていた。
私たちをビデオに撮影していたりゴミも漁っていた。
そして最終的にカルロスが唱えていたことはすべて伝説だという結論に至った。

糖尿病の症状のひとつだが、カルロスは怒りっぽっくなっていた。

元気があるときはZunaを呼んでスペインのCIAの気味の悪い小説を書きとらせていた。(とMuniに聞いた)

完全に認知がすすむまえ、大型のボートの購入を思いついてSoniaがフロリダまで物件を探しにいったりしていた。

Muniから預かっていた本の中に、大衆に催眠術をかける方法について記した本をみつけてショックを受けた。

ボート騒ぎについては巻き込まれないのが寂しいようなホッとするような気持だった。

カルロスはボートに乗って遠くで死ねば自分の死の伝説をまっとうできると考えたのかもしれない。

Muniはすきをみつけて恋人と過ごした。相手はJoeyというラテン系のカリフォルニアンだ。

カルロスは、あんなに自分はガン(Big - C)にはならないと言っていたのに。

2017年2月26日日曜日

Amy(66) 37 Astrid、過去を燃やす

原文には、それほど参考になる情報がないので抄訳が文字通り簡単なものになってきている後半ですが、いよいよカスタネダの最期が近づいてきています。

ナワールの病気の進行で彼の権威もくずれはじめていた。
Muniと私の関係性もほつれはじめていた。

魔女たちははっきり言わなかったが、彼の病状は非常に悪かった。

Muniが私に、「私は彼らと一緒にいきたくない。あなたとGuidoは強いから私を引き留めて」と懇願した。

ある日、フロリンダが電話をしてきてAstridが彼女の書類を燃やしたいので暖炉を使わせてほしいと言った。

Astridがシュレッダーにかけた紙を持ってやって来た。
それは、カルロスの本だったり自分が書いた詩や絵や日記だった。

彼女が言った。「また妊娠してしまったの

彼と一緒にはいかない」と言われたので、Muniにも同じことを頼まれたことを言った。
彼女が自殺をしなくてはいけないかもという話をした。

今後についてカルロスに指示をあおいだところNancy、Patsy、ZunaとPoonaにセミナーを続けるように言われたそうだ。
MuniがPoonaをクリアグリーンの社長にすることにした。Soniaが内示をした。

AstridがEllis、あなたは私のエルフだわ、愛しているといって帰っていった。

2017年2月25日土曜日

『ブルース~複製時代のフォークロア~』湯川新(ゆかわあらた)著

あたしは、洋楽は子供の頃から大好きでしたが、一度も能書きを垂れることができるほど詳しくなったことがありません。バンドのメンバーの名前も憶えないしアルバムの発売順も、人の行き来やら子弟関係やらの紆余曲折も知りません。

中でもブルース(ズ)は新参者でして、自分でブルースハープを吸うようになってから知るようになったくらいのものです。ただ楽器だけでなく歌をうたうようなって歌詞に親しむようになってから、なんだか内容が落語と似ているなと思うようになったと前に書いたことがあります

歌詞の中身が、故立川談志が言っている「人間の業の肯定」に立脚しているように思ったからです。

男女関係を描いている歌も、普通のポップスのように美しいだけじゃなくて間男あり、浮気のしらじらしい言い訳あり、金の貸し借りありと・・ただ好きだったり、降られて悲しかったりするだけじゃあありません。そんなあたしの感想を支えてくれるような文章を表題の『ブルース』という本の中にありましたので引用させていただきます。

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ブルースには恋愛の相手を理想化する態度はうかがえない。恋愛は性に絡んでくるものだし、恋愛関係の維持に金銭的義務が伴うことを見落としてはいない。この義務を怠るならば、朝起きるなり「あんたに用はない」と言われてしまうことさえあるのだ。(p.75)
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あたしがこりゃすごいと思ったのは、ジュニア・ウェルズの歌だったと思いますが女に向かって「おれのポケットに手を突っ込んだって、もう金なんてないぞ」という曲でして、いい歌詞(笑)だなと思いました。

次は、ブルースの詞の中の恋人を別の言葉に喩えた言い回しについて書かれた章の中からの引用です。

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(ブルースに使われる”喩(たとえ)を”恋唄の文脈において眺めると、それが恋というそれ自体緊張に溢れた関係をいっそう劇的なものとするうえで、大きな役割を果たしているということに否応なく気付かせられる。ここに不在の恋人について、「彼は何処へ行ったのか」ではなく、「あたしのぶんぶん蜂(bumblebee)」は何処へ行ったのか」と発語されるとき、二人の間柄の濃密な性愛までが吐露されてしまう。主人公の不安のみならず、素敵な恋人を持っているという自負もまた伝わってくる。恋愛は通常のポピュラー・ソングの場合のごとく、たんに心理的な平面で語られるわけではない。相手の浮気を語る場合ですら、そのおおげさな誇張によって、怒りのみならず笑いとペーソスがともなうのである。(p.113)
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この本、法政大学出版局から出ていまして、結構堅い内容のシリーズの一冊なのですが、あたし的にはこうした詞の解説が結構楽しめました。英語の元詞と日本語を併記してあるので英語の勉強にもなりました。ただブルースの一般的な解説書ではないので、少し深く知ってみたくなったあたしのような半可通向きの本なのかと思います。

(『ブルース~複製時代のフォークロア~』湯川新(ゆかわあらた)著
2007年11月20日 改装版第1刷)

2017年2月24日金曜日

Amy(65) 36 裏切りの予感

※何か所か気分が悪くなるかもしれない表現があります。

フロリンダにカルロスとの性生活がないと嘆いた。

どうして他の人とセックスをしてはいけないのだろうか?
フロリンダからは、マスターベーションをしろといわれたが私は好きではなかった。

ならSimonとつきあえばいい、私(フロリンダ)が訓練したから。
バークレーで誰かとこっそり付き合えばいいとも言われた。

フロリンダは直截で男を物だと思っている。私はロマンティックなのだ。

女も男も千差万別ってことですね。

Muniが、うわさを聞いて、Ridleyはどうか?私は試したが良かったといった。
だが私は彼のことは友人だと思っているのだ。

夜Ridleyに電話した。

家にきてセックスしない?
え?
Muniが勧めてくれたの。あなたが健康なエネルギーを持ってるって
すぐいく!
  ↑
  笑

二人がその気になっていると突然、Muniがドアを開けて入ってきた。
彼女は、今日の私の予定を忘れていたようだった。

フロリンダとMuniがTarinaの家に行ったら、Tarinaがベッドで血便を流していた。
というのだ、フロリンダが気分を悪くして車の中で吐いているそうだ。

Muniが帰ってからRidleyとやりなおした。

翌日、MuniからRidleyを誘惑するために自分の名前を出したとなじられ裏切者、貪欲と怒鳴られた。

この後、Blue Scout(Claude)の本名(Patty Parton)のこと。Amyとと他のカルロスの女性たちとの違い。カルロスとの親しさと距離感。カルロスに反抗してきた数々のこと。法的に名前を(Ellis Finneanに)変えるようにいわれたが断ったエピソードが続きますが割愛します。

2017年2月23日木曜日

Amy(64) 35 呪術師のセックスと呪術師の愛

※露骨な性的な描写があります。

カルロスは、呪術師とセックスの関係についてよく話した。
呪術師の精液は濃厚で弟子の準備が整わないと危険なものだと言っていた。

タイシャの本に書いてある男が女の体に残す虫についても話した。(フロリンダは、これはカルロスがTaishaを忙しくさせるためにでっちあげたと言っていた)

男が女の体に残した虫を退治するには7年間禁欲するかナワールとセックスをするしかない。

自分がするための理屈か(笑)

カルロスは、連続して3回から4回、射精することができた。
いわく、ドン・ファンに出会うまでは普通の男と同じで一度でおしまいだった。ドン・ファンが彼のペニスをハーブにつけた布で何日間かくるんだら体が変わった。

まじですか!やはりナワールか?ラス・プーチンか?

この後、UCLAの学生時代の知り合いの話があって、当時の女性の口説き方と後のやり方が変化しているという紹介があります。
かつてのテクニックは、まず初めに軽く親しくなってから、次に一旦無視して次に会った時に一気に親密にするのだそうです。参考になります。

彼のファンたちは、こんな重要なことをなぜ本に書いていないのか不思議がっていた。
男性に禁欲を強いるのはかなり酷なことだ。

カルロスは自分の祖父に言われた通り、すべての女とやるわけにはいかないが努力をしろと言われたのを守っていたのかもしれない。

Muniがいった。
カルロスは、歴史上もっとも多くの女性を口説いた男かもしれない

カルロスは、私が自分のあそこで男を癒すことができる魔女だとほめておきながら、一般(自分以外の普通の男性)の毒性の高い男とはセックスをしてはいけないといった。

彼のカルト的な性向には嫌気がさしていたが、私とのセックスの相性は抜群によかったので結婚をする話がしばしばでたが実現しなかった。

セックスのコントロールはすべてカルロスが行った。彼はいろいろポジションを変えるのは好まなかった。ある生徒は、彼女が上に乗りたがったので追い出された、とMuniが言った。

ロスに暮らし始めて数か月後、カルロスが私の髪を切り始めた。
髪は呪術師にとっては重要な意味を持つので他で切ってはいけないといわれる。
またカルロスに頼むこともできない。

カルロスは、昔、プロの理容師だったことがあるといったが本当だと思った。実に上手で町で誰に切ってもらったのと聞かれたことがある。・・・答えられなかったが。

この後、マッチを使った呪術の話やカルロスの並外れた集中力、ラジネーシなど世のグルの話がありますが割愛します。

私がグループから追放された時期は、ちょうど彼の糖尿が進んでいた時期だった。
彼が勃起しないとき、「君のせいだ!」と言われた。

彼との行為はときには何か月も間があいたり、一日に何度もだったりした。次第に安定してきて10日に一度のペースになった。ほかの女性たちはどうだったのか興味があった。
ある人はまったくしなくなった。
Claudeとだけは特別で飽きることがなかった。

フロリンダは何年もなかったことがあるといった。気にしなかったらまた復活したのだそうだ。
Taishaとは10年もしていないとフロリンダから聞いた。

続いて、カスタネダの性癖についての話や、Amyが電話をしたときカルロスが他の女性と部屋にいる気配を感じて嫉妬する話題がありますが割愛します。(Amy303~304)

読者は疑問に思うだろう?

なぜ、あなたのような知性ある女性がこんな状況に身を置いていたのか?

彼女は、その理由を305ページで述べていますが、ひとつは冒険心。それと両親が不貞をしている家で育ったためモラルに対する反発があったのではないかと自己分析しています。

そしてカルロスのようなグルにより自分たちがより自由になったと信じさせられてしまうのだ。
こんなひどい目にあったがまだ彼を愛しているし、彼の死を嘆いている。

2017年2月22日水曜日

Amy(63) 34 敗者たちの家

FlorindaからTildyが追い出されたという連絡くれた。

前の名前がBonny。イタリア人。自分が女ナワールだと思っている。
彼女は、処女をカルロスにささげた。
フロリンダが、彼女を一緒にすまわせてほしいと頼んできた。

Taishaと私も住んでいいか?と尋ねられた。

Tildyと私は一緒にテンセグリティをやっていた。時に、Nancyとも行った。
彼の夫はJim。熱心な追いかけだったが、Nancyはカルロスとは寝なかった。
夫を愛しているといっていた。

Jimはセミナーで会った女性と関係を持った。
Nancyにばれてカルロスに相談していた。

カルトに全人生をささげその中だけの人間関係で暮らしている人々とは一体?
でも、カルトに限らず「習い事」や「道」(そんな言い方ないか?)業界も似たようなところありますよね。
「演劇」とか「コーラス」とか「お茶」とか・・・・。その点、ハーモカ業界は割とゆるくて楽かしら。(深く入ってないしな~)

Tildyはローマに去っていったが、Ravenが一緒に暮らすことになった。
私は彼女に出ていってもらうために(カルロスの教えにあった)「尿」を使う呪術を行った。

本に書いてないですよね?たぶん。UCLAの件もあるので自信ありません。

呪術が効いたのかフロリンダからRavenにあなたのところを去るように伝えてと連絡がきた。TildyとRavenが去って生活が楽になった。

大きなグループには入ってなくて気が楽だった。

Ravenが追放された理由を後から知った。
Theater of the Realをやりたくないとカルロスに直訴したのだ。
カルロスはYESと言ったらしいが、カルロスのYESの意味は複雑だ。
みんな卵の殻の上を歩いているようなもので、Claudeだけが特別だった。

Tarina 別名Orange Scoutは、Claudeに次ぐ、カルロスお気に入りのセックスパートナーだった。一時は絶大な権力を持っていた。彼女は最初にGaiaであったsnobの一人だが、私やAstridのように地位が雪崩のようにくずれてしまった。

1997年の12月、フロリンダのメキシコツアーに招待された。
そこではBeulahとDexterによる初の男女混合チーム「Team of Awareness Through Harmony」が披露された。あたらしい形式の"the Code"というきつい運動(ながらく秘密にされていたという(笑))が公開された。

Beulahはいまだに私を憎んでいた。
私に話しかける時をAmyと呼んだので、Dorothy久しぶりとこちらも本名で返した。
それをフロリンダが聞いていた。

帰りの空港で私のドジさをフロリンダになじられた。
だが、彼女がBeulahをこっぴどく叱ったことも教えてくれた。

Muniがそのころ私にいったことがある。

Ellisは私の時限爆弾だわ
どういう意味?
あなたは知りすぎているの

2017年2月21日火曜日

Amy(61) 33 日曜、とても血だらけの日曜日

この章も短く済ませます。なにやら物騒なタイトルの章ですが、大丈夫です。

カルロスのクラスに通っていた二年間、参加者の前で、カルロスとのセックスの話や私の家族について、あることないことを話された。

この章で、エイミーがカルロスに二人きりの時に話した「逸話」の紹介があります。

それは、エイミーが知り合った大工で彼が哲学書を愛読していたという話題です。
ごく日常的なピロートークのつもりで話したエイミーでしたが、そのエピソードを膨らませてカルロスがまったくことなる呪術的逸話としてセミナー参加者の前で披露されて戸惑います。(Amy278)

この下りを読んであたしは、カスタネダの著書に登場する「ボタン鼻の少年」の話や「賢い白いハヤブサ」や「父親の早起き」など印象的なエピソードが生まれる秘密、彼のストーリーテリングの妙(正体)を見た気がしました。

1996年に日曜クラスのメンバーを集めて、もうセッションはしないと伝えるようにカルロスに言われた。

メンバーは絶望的になった。あるメンバーは自殺したいとまで思った。

カルロスは自分が言っているのではなくてEllisが言っているのだといった。

1996年の4月、彼は自分が糖尿病であることを皆に告白した。
自分は時間を遡れるのだから、こうした病気はあまり問題ではないと楽観的なことを言った。

だが、彼はこの二年後に亡くなった。

2017年2月20日月曜日

Amy(60) 32 ナワールが誘惑を失敗する

マジック・テーブルの件で、カルロスは私をグループ活動に戻すことにした。

1996年に行われた女性向けワークショップの成果で、カルロスは、私に女性グループのメンバーをピックアップするように言われた。

私は、前から気になっていたSusan Johnsonをいう子を推していた。

Susanは独身(禁欲)は確約できないとか家族との絆は切らないとかカルト的じゃないので興味を持っていたのだ。

カルロスはすぐに女性向けワークショップを解散し、日曜クラスに女性を移行させるよう指示した。

Susanと彼女の友達のMyrnaが日曜クラスに加わった。

フロリンダたちに彼女たちを勧めたが、酷い評価だった。

カルロスは、その二人に私のアパートで暮らすようにすすめ、ことは悪いほうに向かってしまった。

この後、気に入っていたSusanに裏切られた話があります。
Susanは、Amyのアパートの洗面所にあった薬箱の中に、例のProzac(痛み止め)があるのを見つけ、カルロスに告げ口をします。

その時点でなぜカルロスがわかったのかは不明でしたが、カルロスの死後、Susanだったことが判明します。

その後、Susanがカルロスに呼び出され強姦されそうになったと訴えてきた。

自分がポン引きになった気がした。
カルロスに、あのレイプは、Ellis(Amy)が計画したのだと言えといわれ従った。

SusanとMyrnaは、メンバーに次第に受け入れらて、呪術名ももらった。
Susanは、Fifi LaRue。MyrnaはRaven McCloud。

彼女たちを私の家で暮らさせるようにカルロスが指導した。
この家は、私が買ったのではなく借りていると言えといわれ。専用の入り口までつくるように指示され、電話線もふくめ全部、自腹で支払わさせられた。

いいようにやられてますね。

だが、二人の同居が突然キャンセルになった。
カルロスが怒り狂った電話をしてきた。彼女たちと一緒に観た映画が気に食わなかったという。また、(実際には長いことつかっていなかった)Prozacを私が使っているといって詰った。(私が洗面所にしまってあったProzacをSusanが見つけたのだ)
Susanはなんでもかんでも逐一報告するらしい。

カルロスに、すべてのかかわりをやめさせられた。
古くからの友人のKaren Williamsと親友のRichard Jennings以外は誰も連絡をしてこなくなった。(ほかにカルロスたちに隠していた古くからのつきあいのあった友人たちと)

この人たちがいなかったら自殺していたかもしれない。

仲が良かったPoonaが今度のメキシコのセミナーに参加すれば?とさそってくれたがことわった。
そして、その頃、Fifi(Susan)は、BeulahをおしのけてClaudeのパートナーになっていた。

Guidoが訪ねてきた。
Florindaもたずねてきたが、私が薬を使っているといってすぐに立ち去った。

Florindaは呪術でわたしが使っていないのがわかるのではないのか?
AstridもFlorindaも歯医者にかかって薬を使っていてカルロスとずっとセックスをしているのに、なぜ私だけが「毒」だと言われるのか?

2017年2月19日日曜日

Amy(59) 31 マジック・テーブル

この章は、扱いが大変短いので少しカサをふかします。

こんなしがないサイトですが、ちょこっとだけコメントをいただきまして、貴重なアドバイスも頂戴しています。まことにありがとうございます。

いろいろなブログを拝見しますと、いただいたコメントにまたコメントを返すかたちでレスポンスをするのが普通ですが、本文に関係のある内容の場合、直接本文内に記した方がよいと思いましたので、そのような形にさせていただいています。

ブログというシステムができる前は、「ホームページ」を通じたやりとりで実際にお相手の方々と会ったりしたことがあるとてものどかで平和な時代でした。

実際にお会いしてお酒を酌み交わしたり、とある企業の社長さんから食事に招かれたりといい思い出がたくさんあります。

最近は、なかなかそんなわけにもいかない世の中になってきましたね。
さて、「マジック・テーブル」の章です。

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アパートの内装工事をした。カルロスはまだ冷たいままだ。

親友のRichard Jenningsが工事を手伝ってくれていた。

カルロスとは縁をきってリチャードと付き合えばいいのに。

床のセメント工事をしたとき『力の第二の環』の”ドニャ・ソルダード”のエピソードが想起された。

フロリンダが再塗装してくれたカルロス手作りのテーブルをもらった。
彼女にベッドの脇に置くように言われた。
Claudeがやきもちをやくのでこっそり運び出すように言われた。

階段の仕上げが24時間たっていないのに机を運び込んだ。

この後、カルロス邸の修繕担当は、Taishaだったというエピソードがあります。
営繕担当だったんですね。

カルロスは水泳を禁じていたが、Taishaと二人でプールサイドで会話をした。
彼女から、疎外されていたのによく頑張ったと褒められまた。

しかし、これは感情が麻痺していたか押し殺していただけで、それが後の病や精神的なダメージに繋がったのだ。

それが、彼女の早すぎる死につながったのでしょうね。

魔女たちとの交流が深まり新しい呪術の冒険がはじまった。

2017年2月18日土曜日

Amy(58) 30 魔女の引越し手伝い

※いただいたコメントに関して末尾に追記を記しました。

ロスで1年間過ごしてきて、バークレーの家を手放すことにした。

カルロスはTaishaを引越しの手伝いに寄越した。

Bob、Jeannie、Bill(彼らもセミナーに参加したことがある)とあと二人の一般の友人も手伝いにきてくれた。

父の本の処分をちゃんとやるかどうか(Taishaに)見張られた。

高価な品々の処分も辛かったが売り払うよりも友人にあげることにした。

小銭はカルロスの教えで幸運の証ということで集めた。

タイシャが自分の本に記していない「intent(意図)」についての話と瞑想のやりかたが書かれていますが割愛します。
※末尾の追記をご覧ください。

引っ越し作業の二日目、Taishaが驚くべき秘密を渡しに話してくれた。

Taishaの伝説の一つ、彼女が子供の頃の話だ。

「彼女の両親が彼女にしたエピソード」ということでTaishaが母親の顔を殴ってひっぱったいた話をワークショップで何度もカルロスから、ある時はTaishaに話をさせた。

カルロスは、Taishaは、Florindaの道は異なると話した。

Taishaは、10年間、家族との絆を絶った後、再び現れて献身的な娘として過ごした。

カルロスは、彼女の「消失」について愉快な仕掛けを作り上げた。

それは、彼女が日本の大金持ちと結婚したが、彼が独占欲が強いので家族との連絡を絶ったのだという話だった。

彼女は三船敏郎の写真と自分の写真でコラージュを作って家族に送った。
10年後、家族との交流が戻って実家に行ったらその写真が額に飾られていたというのだ。

カルロスは聴衆に話した。「Taishaは、彼女の母親を叩いたとき非常に怒っていた。Florindのやりかたの方がいいだろう~彼女は家族をあやした(baby)のだから

荷物を箱に詰めながら、Taishaが涙ながらに告白した。
カルロスが私に母を叩かせたのよ

言葉がでなかった。表情を変えずにいるのがむずかしかった。
まさか、彼女が命令されて演じていたとは一瞬も疑っていなかった。

Taishaは、私の友達を気に入ってくれて、彼らを無料セミナーに招待してくれた。
(JannieとBobは本気で仲間に入ろうと考えたことがある。Billは家庭があった。BobはTaishaの勧めで学位をそのままとることにした)

※家の管理人の話と管理人の本の話、自分の場所の話、滝を見てTaishaに抱きしめられたエピソードなどがありますが割愛します。

ロスのアパートにMuniがきて、まだ物がたくさんあると言った。
Flroindaが衣類を「切り」に手伝いにきて、私の潔さをほめてくれた。

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※追記(2017年2月18日)
コメントでご質問いただいた「瞑想」の部分を訳しました。
ただし、あまりにもありきたりの内容なのでガッカリしないでください。

TaishaとAmyの二人は引っ越しの片づけでシャンペングラスなどを磨いてるところです。
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私たちがボトルを磨いているときTaishaが話した。「彼ら(ドン・ファンたち)が教えてくれた瞑想法があるの。誰にも教えたことはないけど。願い事を実現するための瞑想よ。あなたが欲していることを想像して、あなたの七つのチャクラに描くようにするの。そしてあなたの願い事をチャクラに対して歌うの――こんな風に
彼女が歌声で唱え始めた。「私は美しい花園が欲しい・・・」とか「私の投資が倍増するように・・・」(Amy 255)
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2017年2月17日金曜日

Amy(57) 29 オズのカーテンの向こう側、そしてトリノの聖骸布

この章のタイトル「オズのカーテン」(Os' Curtain)とは、「(ウソを真実だと)信じること」を表しています。

内部サークルの活動を通して、私はカルロスの狂気と天才性の並立に思い至った。

(出版までして成功しているTaishaとFlorindaとは別に)二人の魅力的で賢い、しかし未完成の女性たちを、伝説の存在に作り上げたのだ。

多くの女性を罠にかけ彼をめぐって競争させる。そして彼女たちの自尊心をずたずたにする。
その魅力的だが平凡な二人の女性とは、MuniとClaudeのことだ。

Muniは、本を出すことができなかった魔女だ。
カルロスは彼女が博士号を取得したと主張していたが、実際は持っていなかった。

彼女は、本名をKathleenといって中流家庭に育った。医者の父親を交通事故で無くしていた。

Muniは、カスタネダと19歳の時に出会ったが、一時カスタネダと仲たがいをしたらしく、同僚の鍼灸師と結婚をした。

彼女は10年間、母親か夫とバークレーで暮らしていた。そして最後にカスタネダの許しを得てまた仲間に入った。

彼女はカルロスが主張しているような別の世界には行ってはいない。普通にカリフォルニアの三次元で生活をしていたのだ。

とすると、以前の書店の講演会のとき参加者の質問にたいする騒ぎは演技ですね。

Muniと洋服を買いにいっているときフロリンダが電話をかけてきてカルロスに嫌味を言われた話や、それをMuniがなぐさめてくれたエピソードなどがありますが割愛します。

カルロスのMuniやほかの女性に対する態度とClaudeに対する態度はまったく違っていた。彼女は、細くてボイッシュでそれだけ魅力的だった。

Cluadeはたくさんの才能を持っていた。グラフィックデザイン、コンピュータデザイン、コメディの演技、中でもダンスの才能は素晴らしかった。

メンバーとの夕食でのトラブル、Daphneと冷たいハンバーグに落ち着いた話。
「Princess Bride」という映画を例としてClaudeが好きといったものはメンバー間で流行になったエピソードなどが紹介されています。

1995年のThanksgivingあたりで私の(Claude)についての理解が頂点に達した。
このころカルロスの体調はどんどん悪くなっていった。嫌な臭いがしていた。
そして日曜クラスで自分が糖尿病であることを告白した。

Simonが仕切った、Thanksgivingパーティが開かれ、オフィスでケータリングで行われた。
カルロスに無視されて腹が立ったので事務所のBuddyのデスクでみつけた本が愉快なのでみんなの前で大声で読み上げたらカルロスが人のデスクは聖なる場所だ勝手に見るなと強烈に怒鳴られた。
泣きそうになった。
ところがしばらくすると会場に到着したClaudeが彼の机から同じようにその本を持ってきて私と同じことをしたがカルロスはバツが悪そうな感じで怒らなかった。

カルロスは私に対する罰として、日曜クラスの主催者を私からSoniaに変えた。

会場でのピンマイクの失敗の話。カルロスの皮ジャケットの脱ぎ着とサングラスの話、Patsyとのあらそいなどのエピソードを割愛します。

この時期になると私は、ほとほと嫌気がさして、人々と関わりあわないことにした。

2017年2月16日木曜日

Amy(56) 28 クロードとともだちの人形遊び(3/3)

カルロスの女たちは、カルロス以外の人間とのセックスを禁じられていた。

カルロスは、彼女たちと接することにかんして非常に気まぐれだった。ある日は、何時間も触り続け、またある日は、セックスの間まったく触れなかった。

もし、それがいやならグループを去るしかなかった。

女性たちは、その寂しさを紛らわすために人形が必要だった。
それぞれが自分の頭が変にならないようにする方法を編み出していた。

たとえばGuidoと私は、映画を見ている間高校生のようにずっと手を握り合っていた。

また、FlorindaとCarlosは「触れること」に関して御触れをだした。
抱きしめることを禁止したし、Florindaは、軽いハグが大好きだったのに瞬時もいやになった。

彼女は、誰とも寝るのが嫌いになったといった。前戯が特に嫌いで乳首を触られるのが嫌いだといった。乳首を触りたがるのはアメリカ人の男の悪い癖だと言った。
Muniは逆だった。抱擁や愛撫、マッサージが好きだった。

あるクラスでClaudeが霊長類にとって触れることがいかに重要かをカルロスに説明したときは偉いと思ったが、カルロスは話題を変えてしまった。

カルロスは私を中年だといった。彼の矛盾する命令に従うのは大変だった。
少女のようにベッドでふるまえといったり、年をとっているのに可愛らしく振る舞うなといったり。

その伝で帽子を禁止された。そのくせベッドでは少女で自分の小さな娘のようにふるまえといった。

こうしたことを私は”Guru Paper”で理解した。

※近親相姦についての記述がありますが省略します。いずれ時間のある時に。

ClaudeやPatsy("the Gerber baby"と呼ばれた)のようにメンバーの何人かは、ずっと子供っぽくふるまうことを要求された。

彼女たちは子供だからおもちゃにはあきる。人間も彼女のおもちゃだった。

Beulahは、やがて相棒のSusan(のちにFifi)にとってかわられる。
この二人(ClaudeとSusan)は、Sorcery Theaterで男性の一人を人形に仮装した。カルロスが笑っていった。その男は興奮して勃起しバックステージで射精してしまったと言った。

Florindaが言っていた。
生まれ故郷のカラカスでは牧場で育った。人形たちや動物に囲まれていた。あたしの夢は人間の牧場を持つことだ。

全員完全に狂ってますな。

2017年2月15日水曜日

Amy(55) 28 クロードとともだちの人形遊び(2/3)

Claudeの出自については、ころころ変わっていた。

よく聞くのは孤児だったが7歳のときにドン・ファンに救われたという話だ。
カルロスに救われたという話もある。

別の弟子は、Claudeは敬虔なカトリックの家庭に養子縁組されたという話を聞かされた。
カルロスのお気に入りの話はこうだ。

彼女は7歳だったのに、僕のベッドに入ってきて上に乗ったんだ。7歳なのにしたがるんだ。寝ているところをいきなりだったから拒めなかった
私は信じなかったので笑った。

彼女は毎晩、僕のところにくるんだ。それからずっとだ。僕は君と彼女としかセックスをしないんだ。誰ともだ。君のあそこは彼女のものとまったく同じだ!どっちが誰のものか当てられないよ!

これが例のBBCの番組でAmy自身が語っているエピソードです。
この後、Claudeがデイヴィッド・ボーイが好きな話。学校での話とディズニーランド好きの話などが披露されていますが割愛します。

91年頃に戻る話だが・・・。
Zunaは、BeulahがClaudeの隣人となって、ボロい方のアパートに移されお茶会にも呼ばれず仲間外れにされた。

やがて二人の新人が入った。Scout(Claude)は、二人を養子縁組し、PatsyとNancyと名付けた。BeulahとZunaは、新しいライバルたちと一緒に暮らすことになった。
後年、思い出してMuniはZunaが気の毒に思い、ClaudeをBitchと呼んだ。

カルロスとClaudeは、Muniをすべての少女(女)の母親役にしたが、本人は嫌だった。
お茶会には(Claude)のぬいぐるみも参加した。セーターを着せられたり赤ちゃん言葉ではなしかけていた。Muniが人形を嫌そうにみせてくれた。人形は人形が遊ぶおもちゃまであった。

Claudeにヴェネチアンガラスをプレゼントした話を割愛します。

コレクションはカルロスとClaude以外は禁止されていた。

Patsyがクラスにぬいぐるみを持ってきた。ぬいぐるみにマドラーを持たせてあった。
私が「人形かわいい」といったらPatsyが「これは人形なんかじゃない!!!!」と叫んだ。

少女たち(といっても30代~40代)は動物にたいする異常な執着を持っていた。
のちに、これがカルト集団に共通にみられる特徴であることを知った。

私の母が心臓発作で入院した時Muniがぬいぐるみを渡すようにアドバイスをくれた。
Muniは、まぁまぁバランスがとれていた方だ。

私以外のメンバーは家族や故郷との縁を完全に切らされていた。

2017年2月14日火曜日

Amy(54) 28 クロードとともだちの人形遊び(1/3)

Claudeは、カルロスとは父、グル、そして愛人という関係だった。

Caludeの趣味で最も奇妙なものが人形遊びだった。
40歳で髪もグレイになっているのに。
私は、遊び相手ではないのでこの趣味については、しばらく知らなった。

Zunaは、Claudeと仲がよかった。
私が彼らの仲間に入る前の話だが、Westwoodにカルロスの屋敷から車で10分程度のところに三軒のアパートがあった。二軒は、高級。もう一件は、暗くてぼろかった。
ひどい方には新入りが入れられた。

ZunaとClaudeは、いい方のアパートで隣人になって仲良くなりZunaの地位も上がった。

Zunaのリクルート(カルロスの団体への加入)は一種の伝説になっていた。

Zunaは、ロスアンゼルスの中流家庭の娘だった。あるレクチャーに参加してだれだかは不明だが魔女に出会い、親の教育で洗脳されていると信じ込まされた。
苗字は、Mahoney。ある種、誘拐のような形で連れ去られた。

たぶん、母親が留守、父親が居間で転寝している間にTaishaとAstridがヴァンで乗り付けたのだろう。自分を消し去るために壁に貼ってある家族写真から自分の顔を切り抜いたりした。

これも、おそらく伝説だが、彼女のピアノも運び出したといわれている。
不思議なことに両親は彼女を探しもしなかったそうだ。

だが、事実は違う。ZunaとAstridが後から教えてくれたが、両親は狂ったように彼女を探したそうだ。だが、カルロスが作っている家族への別れの手紙(親に地獄へ行けとかいてある)を送ってCarlos and Co.(カルロス会社)のメンバーになった。

Zunaが取って代わる前は、あのBeulahがClaudeのお守り役だった。
Beulahは、Claudeに命ぜられると恥ずかしい曲芸もやったとMuniが教えてくれた。

カルロスは、そうした貢献に対してBeulahの部屋代や大学院の授業料も出してやった。
Beulahは、誰に対しても攻撃的でイヤな奴だった。
でもClaudeのお守り役をやってくれるだけでも助かるわとMuniが言っていた。

Beulahの私に対する敵意をたずねると「嫉妬よ。あなたが成功したライターだっていうこととか。でもClaudeはすごく飽きやすいから、Beulahもすぐに次のに変わられるわ」

私は、なんとかBeulahとの関係をよくしようといろいろ贈ったが何も変わらなかった。
Muniには、Claudeは犬だと思って何も期待しちゃいけないといわれた。

本には書いていないが、カルロスの言葉を思い出した。
必要以上にものを持っているとき、人は完全さの際に立っているのだ

2017年2月13日月曜日

Amy(53) 27 ジュエリー・ウォーズ

カルロスは、安物や高価な宝石を使って私たちのエゴや自尊心を攻撃した。
私は、父が亡くなってカルロスと私が再開したころ、宝石をたくさん持っていた。

Claudeに前の夫からもらった指輪をけなされた。
フロリンダとカルロスに宝石のことを相談した。
カルロスは私にそれらを売ってしまうかカルロスに渡すようにいった。カルロスはそれらを浄化してほかの女性に渡すのだといった。

フロリンダは、かつて自分のものだった宝石を他のメンバーがつけていても絶対にそれを口にしてはならないといった。

お気に入りの真珠のネックレスをフロリンダに差し出したときだけ、彼女はそれは美しすぎる、どこかわからないところにしまっておくようにと言った。

私は、装飾品を身に着けなくなりAmish(アーミッシュ)のような身なりになった。
一方、新入りの弟子たちはつぎつぎと宝石を贈られていた。

ある新人は、宝石箱だけがおいているアパートをプレゼントされたが、カルロスが誘惑しようとしたので逃げ出した。

”緑の存在”というグループがあった。彼らだけが緑色の琥珀を身に着けていた。
ドン・ファンの教えを受けてきた年月でカルロスが出会ったただひとりのグリーンな人物というのはTaishaだといった。

Taishaのグリーンのエネルギーがほかのグリーンを呼び寄せたそうだ。
Guido、Ramon、Nancy、Soniaなど。

いったいグリーンな存在が何を意味するのかはわからなかった。
グリーンは、靄がかかっていて変化に富んでいるのだそうだ。
男性のグリーンメンバーは、カフス(cufflinks)やタイピン(tie tacks)を贈られていた。

一般の男たちは、時計やナイフをプレゼントしてもらっていた。少し位の低い男性は、シャツやカシミヤのセーターだった。

カルロスに言わせると宝石はただの宝石ではなくて魔法だった。

彼が手渡す宝石はかつては魔女の誰かに属していたものだった。中には聞いたことのない魔女の名前も出てきた。

Muniは、こうした名前の遊びが嫌いだと言っていたことがあるが、彼女もドン・ファンが作ったという指輪をもらったときは、その魅力の負けたようだ。
そのうえ、これはかつて強力な魔女に属していたものだといった。

よくフロリンダが嘆いていた。
わたしも自分ででっち上げた嘘をよくついたものよ

カルロスは、宝石のうちのいくつかはドン・ファンのものだったり、第二の注意力からテレポートされてきたものだと言っていた。カルロスは、ゲストルームの魔法のバスタブのところにあるトイレの後ろにこうした宝石をしまってあった。

またバックヤードにはさらに多くの宝石を埋めてあると言っていた。
私に特別なものをやるといったとき地面を棒で指して、ここからでてきたものはすべてエネルギー的に君のものだ、といった。

カルロスからもらった指輪のひとつは、強力な”気”を持っている魔女のものだったもので庭から「釣った」のだと言っていた。
もうひとつは、黒いオニキスの指輪で”内的な静けさの指輪”と呼んでいた。

この指輪をしているのをみたBeulahがほめてくれたのでジョークをいったらいきなり「殺してやる!」と言われて首をつかんでゆらした。
このような憎しみをカルロスが彼女に植え付けていたのかもしれない。

私は、魔女たちに大切な自分の宝石を渡した。
Florindaにはあの大切な真珠のネックレスを贈った。
彼女は、喜んで寝る時もつけているといっていた。

Muniが、ムーンストーンのネックレスとイヤリングを買ってくれた。
私はそれらを何年もつけていた。

2017年2月12日日曜日

Amy(52) 26 組織の真実(2/2)

彼らが同じスタイルなのも部外者が疎外感を感じた理由のひとつだ。

同じヘアスタイル、シューズ、サングラス。
そして何よりも不愉快なのは、かれらのクスクス笑いやひそひそ話だった。
子供の頃の仲間はずれを思い出してもらいたい。

数年後、私がそうしたのけ者にされた人たちから「彼らと一緒にいただけで、彼らのメンバーではなかった」と言われたとき本当に嬉しかった。

何年もセミナーの休憩時間に開く書店の運営をしていた。大変だったが楽しかった。

カルロスのTheater of Cruelty(残酷さの劇場)がほんとうに人の魂の成長に寄与するものだったら褒めるところだが、実際にはそうではなかった。
わたしが見たのは人前での侮辱、悪意、失意、病気そして不安だった。

こうしたカルト集団における人々の状態は、「The Guru Papers:Masks of Authoritarian Power」、Joel Kramer とDiana Alsta著に詳しい。

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グルが弟子たちの中にお気に入りを作ったり性的関係を結ぶとグルによる寵愛は特別なものなので弟子たちの中に嫉妬と怒りが生じる。特にグルが独身の場合は、彼にとって集団をコントロールするのに都合がいい。
グルにとって弟子たちの家族との絆は都合が悪いので弟子たちに家族との関係を絶たせようとするし、子供を持つことを禁ずることも多い。
弟子の一部を寵愛することで競争をさせ組織内部に上下関係を作る。これがグルのやり方だ。
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弟子たちの間に不和が生じるのをカルロスは楽しんでいるようだったし怒りを爆発することも多かった。クラスで私を誹謗するのがエスカレートしてあざができるほど肩をたたかれたこともある。

あるときクリスマスパーティでカルロスが女性の弟子たちにスカーフを贈ったことがあるが、私とDaphneの前を素通りしていった。

私たちは感情を表すのを禁止されていたので表情を変えなかった。

しかし、あるときあまりにもひどい目にあったので泣きがおを隠すためクラスから急いで出たが、誰かが泣き顔をフロリンダに告げ口をした。

家につくとフロリンダが電話をかけてきて私を修業がたりないといって汚い言葉で罵った。

そんなフロリンダも愚痴をこぼすことがあった。クラスのメンバーが、やれ誰がカルロスにやさしくされたとか、キスされたとか、触られたとか、ささやいたとか愛撫されたとかばかりで無限などまったく見ていないと嘆いていた。
誰が食事にいったのか?最後に彼と寝たのはだれか?

あるときカルロスがセックスのときあまりにも私の唇をかんだので出血してしまった。
隠すためにその日は一日中、下を向いていた。

Poonaとは徐々に仲良くなっていた。彼女とCuppingに似ているる中国のセラピーをやっていた。キスマークと間違えたGuidoにのちに、嫉妬で気が狂いそうだったといわれたこともある。

このCuppingですが、2016年のオリンピックで水泳選手のマイケル・フェルプスがやっていることで日本でも有名になりましたね。これは日本でも昔からある民間療法のひとつでして、お猪口や茶碗を背中に張り付けるやつですな。それらが外国にいって名前がちょっとこじゃれて逆輸入されてくるという。”マインドフルネス”・・・みたいなやつね。

一緒に生活をしているメンバーは、みんなでビデオをみたり食事をしている最中にカルロスにセックスの相手に呼ばれていた。呼ばれた女性はいそいそと化粧をして席を大急ぎで立つ。その話を聞いて背筋が凍った。

アルゼンチン人のPatsyは、イタリア人のNancyと暮らしていた。カルロスはPatsyをお気に入りで、彼女が呼ばれたあと、Nancyはベッドにうつぶせになり涙をかくしこぶしを握り締めていた。

SoniaとAstridも二人で暮らしていた。
Astridと仲良かったので、ある日、カルロスが前のようにベッド以外ではあまり私に触れないようになってきたと愚痴をこぼした。するとSoniaは、これまでカルロスが私にするように一度も接してくれなかったことを恨んでいたと教えてくれた。
Soniaの私に対する敵意の理由がようやくわかった。

2017年2月11日土曜日

Amy(51) 26 組織の真実(1/2)

グループというものは存在していない」という主張の急先鋒はフロリンダだった。
新らしいメンバーにも常にそのように言っていた。

カルロスもことあるごとに公の場で言っていた。

ぼくたちはグループではない。そのような概念が存在しないんだ。僕たちはおたがいを見ない。ごくたまに一緒に映画に行ったりするが、本当に稀だ

しかし私が仲間に入ってからのこの6年間。毎晩、魔女たちと食事や映画にいってカルロスとお昼と食べていた。そしてクラスも毎日実施されていた。

ぼくたちは絶対に会わない~体操のときぐらいだ。でもぼくたちは友達じゃない。おたがいの生活については何もしらない。一緒に暮らさない。グループもなければミーティングもない、ヒエラルキーもない。僕たちはおたがいに知り合いじゃない。ドン・ファンの伝説が僕たちを引き合わせただけだ。Ellis(Amy)は、Irvingの遺志があったから特別だ。だれも断れない

呪術師がウソをつくとは驚きだ。
それともこれが「忍び寄り」の術なのか?

これは、カルロスの仲間に入るための一種の「魔法」のような計画だと思う。

また、呪術師の一団なのに普通の組織があるなんて彼らもきまりが悪かったのかもしれない。
カルロスに近づけるのはロックスターのファンとスターの関係に近い。
特別扱いというものが重要なのだ。

熱心な候補者たちはAstridや私が選別して、次のステップへセッティングした。
そのあとの仕組みはカルロスがぜんぶセットしたのだろう。

この私ですら、カルロスや魔女、Chacmoolが心を読めると信じていたことがあった。(そうでない証拠が山ほど集まるまでは)

何人かは私たちを付け回して訴えたり質問をしたりなかには贈り物をくれた。
ひとりは宝石商で私が好きなパールのネックレスをくれたが、Astridが宝石は”彼”がくれたもの以外身に着けてはいけないと言った。

中には控えめな参加者がいて無償奉仕をしてくれた。コストも浮くし彼らにとっても栄誉だった。また(そうした人たちに)食事が提供されることもあった。
セミナーによっては1週間で1200ドルもした。(ホテル、食事、足代は含まれない)

コストは想像もつかないが、人々は日本、アルゼンチン、ロシアからもきた。
直接ナワールを見られるのは一生の夢だったから、それに値したのだろう。

そうした場では、Mythological Intoroduction(メンバー紹介のセレモニーの名称か?)が行われた。幸い、私は除外されていてステージに上がらずに済んだ。

たいていはフロリンダかMuniがメンバーを紹介した。

Poona Wiltee。法律の資格を持っています(会釈)。Ridley James、療法士の資格を持ってます。ドメスティックバイオレンスが専門です」などなど。

たいていの人間は、高位の学歴か収入の高い職業についていた。Guidoは、違うが優れたディレクターでSimonは、優秀なプロデューサーとして紹介された。

こうした栄誉の数々は、誇張されているか嘘だった。

参加者は、ここへ来るために犠牲にした経済的負担や家族への迷惑、進まない修行について愚痴をこぼした。

その場では、紹介されないメンバーは傷ついた。Guidoが優しく慰めてくれた。

私の後期の生活はTaishaのアシスタントをしていた。おそらく彼女が私を選んだのだろう。カルロスたちはなぜか私だけがTaishaを扱うことができると思っていた。

私がTaishaといるのをみるとClaudeやBeulah、新しい弟子たちは焼きもちをやいた。
彼らは私が舞台裏では魔女たちと過ごしていることを知らないからだ。

セミナーでは、Astridもそうだったが、普通の人に普通にまじっていた。
数年後、彼らからすごく感謝されてうれしかった。

氷のようなPoonaとZuna、傲慢なTarina、Claude、PatsyそしてBeulahにひどい目にあっていたからだ。

2017年2月10日金曜日

アップル・ウォッチやめました

丁度、一年間使っていたアップル・ウォッチですが、vivosmart HRJを購入して使用をやめました。
vivosmart HRJ

ウェアラブル端末なり、PDA(古い!Personal Digital Assistant)に関しては精通している方ですので、アップル・ウォッチはあまり評価しておらず、元々購入する予定はありませんでした。

ところが、ひょんな事情で贈っていただくことになりまして、頂いた方々に申し訳なくて、使ってきました。

アップル・ウォッチの「お知らせ機能」は非常に貧弱でして、連携できるアプリに限りがあります。
また、お知らせがあったとしても振動がとても小さく気がつくことがありませんでした。

「お知らせ」(notification)についていいますと、例えば、iPhone備え付けのメールアプリは、もちろん連携するのですが、GoogleのGmailアプリは非対応です。
HRJの前に使っていた
vivosmart J

また、LINEも連携しているのですが、反応の歩留まりは非常に悪くあてにできません。

なので、この一年間は、Apple Watchの他に、以前から使っていたGarminのvivosmart Jを”一緒に”つけて「お知らせ」を受け取っていたのです。


vivosmart Jは、デザイン的には、HRJよりもシンプルでよいのですが、内蔵されている液晶が徐々にかけて見えなくなってきていました。ま、見えなくても「お知らせ」はきちんと来るので「お知らせ専用機」としてApple Watchの補佐として使ってきていました。

vivosmart HRJは、発売されて大分時間が経っている機種ですが、以前から目をつけてまして、そろそろApple Watchをはずしてもいいかなと、思い切って付け替えることにしました。

GarminのBluetooth連携機能については、vivosmart Jで十分に実証済みですのでメーカーで迷うことはありませんでした。

後は、継続して何年使えるかですね。普通の時計のように10年~20年ってことはないでしょうが、せめて5年くらい持ってほしいところです。


2017年2月9日木曜日

Amy(50) 25 肥満と体型について(2/2)

(日曜クラスにいた)David Lawtonは、後に彼のサイト、sutainedaction.org でカルロスの痩せた女性好みについて次のように書いている。

「カルロスがゲイの男性について批判していたことがある。彼の主張は、こうだ。ゲイへの志向は、セックスに飽きてくることから生じる。退屈な生活を過ごすことの補償作用としての異常な行動なのだ。(とカルロスが言っていた)

「カルロスがなんでもお見通しのナワールだったとしよう、ナワールは完全な真実を語る~人間のエネルギー的な観点から~とすると上記のようなコメントはオーケーだ。
しかし、彼は、それがまるで事実であるかのようないい方をしている。

「そこで疑問が生じる~なぜカルロスがこのような見方をするのだろう?僕自身は、一度も飽きたことがないし、「そうだ!なんだか今日は男とセックスしたい気分だ」なんてこともない。カルロスのホモセクシュアルについての考え方は、彼自身が飽きたときに考えることなんだと思う。

「ゲイを表立って攻撃する人たちにはいくつかの理由がある。ひとつは宗教的な教義のためだ。でもカルロスには宗教的なしばりはない。僕がみたところでは別の動機がある。
彼自身がこっそり戦っている隠れた性向だ。反ゲイの人たちは彼ら自身が惹かれるものに拘泥しているのだ。

「カルロスの行動様式には別の方法で証拠を見出すことができる。彼は女性たちに少年になる要求をしていた。彼女たちの髪はショートでなくてはならない。胸は隠れてなければならない。化粧も禁止だ。そこまでしても、彼はとんでもなく飽きているように見えた。
「たいていの男なら、もしできるなら10人の女と同時にセックスしたいと考えるだろう。だけどそれは非現実的な妄想だ。もし本当になったら僕は望まない。大変だろうし。

「あまりにも多くのパートナーと本当の親密さもない状態。それがカルロスが飽きてしまった理由だ」

Asdtridは、見事なアマゾンのような体だったがカルロスに文句を言われ苦しんでいた。
AmyとZunaも腹の脂肪をつままれるので隠れるような服を着た。

ストレスがたまって過食したり食べられなかったり、後者の場合は体重がいっきに減ってカルロスが喜んだ。

太ってしまったときはカルロスは私に服を着せたままセックスをした。

ある日、ベッドでカルロスがこれからはじめる大きな会社の社長をやってもらおうと思うといった。(実際にはSoniaが就任した)

嬉しかったが、もう本をかけなくなるのではないかと心配になった。
その仕事をやってもらうためには君はやつれた顔にならなくてはならない。と言った。

カルロスは、体毛がサルのようだといって嫌っていた。
女性たちは、お気に入りのelectrolysist(電気分解治療の施術者)のFayeのもとへ通わされて痛くて高額の治療をやらされた。
フロリンダは体毛が少なかったがMuniは大変だった。

カルロスにその治療のことをクラスで皆の前で話されてショックを受けた。
女性で自分の性器周りの話を公に話されるのが平気な人間はいないだろう。

Guidoにそのことを話したら驚いた。
Guidoがフロリンダと、そしておそらくMuniとも寝ているのは知っていた。

一時間もしないでフロリンダから、そんな話を人にするなんて野蛮人とののしられた。
魔術的なセックスについて話すことのどこが野蛮なんだろう?
自分だっていつも話しているしカルロスに至っては毎日話している。

フロリンダが、男性の弟子に対してよくcastrati(去勢)されていると侮辱している理由が分かった気がする。

このあたり訳していてあまり意味がよくとれていません。
すいません。

Guidoに手紙を書いて仲直りした。

カルロスは陰毛の剃り方について魔法のため重要だといって細かく指示を出した。
私は、彼のいうように痩せはしなかったが、足がきれいだといって短いスカートをはくことを許してくれた。

2017年2月8日水曜日

Amy(49) 25 肥満と体型について(1/2)

カルロスは肥満に関するこだわりが強かった。
肥満は呪術的ではないと弟子に厳しかった。

カルロス自身はでも肥満ではなかったが、どちらかというと小太りだった。
再会したとき、体系がスマートになっていて魅力的になっていた。

生徒たちにカフェイン、砂糖、炭水化物を禁じていたが、カルロスの晩年、私は朝食用に甘いパン(pastry)とカプチーノを買いに行かされた。

そんな際、フロリンダは、ナワール(カルロス)のものだから、誰にも見られるなと私に命じた。

カルロスは料理が上手だった。愛し合ったあと食事を作ってくれたこともある。
フロリンダはカルロスに食事を作ることが禁じられていた。
なぜか知らないが彼女が作ると毒になるのだそうだ。
フロリンダはこれ幸いと思っていた。

カルロスが禁煙で苦しんだエピソードも本で触れている。

はて、どの巻でしょう?

晩年、彼は胸ポケットのあるシャツを着なかった。煙草への反射運動で悩まされていたのだ。Taishaとよくカルロスのシャツを買いに行ったがポケット問題で悩んだものだ。
ドン・ファンは、カルロスを連れまわして強制的に禁煙させた。

カルロスの体の感じは引き締まって若々しくてちょうどよく思えた。体重を保つのがむずかしかった。よくよく考えてみればこれは肝臓ガンの初期症状だったのだ。

カルロスの元編集者のMichael Kordaが書いた「前立腺ガンとの闘い」という本でKordaが「ぼくたちは全員ガン(Big C(cancer))のマークをつけている」という下りにカルロスは異をとなえていた。
ガンは普通の人間がなるものだからだそうだ。

カルロスの体形に対する執着がひどすぎるのでみんな戦々恐々としていた。
度が過ぎるのでフロリンダが「あなたはBalanchineよりひどい!」と言ったら黙ってしまった。

Patsyが、それって誰?と聞いたので有名なサディストのバレエ監督のことだと教えた。

カルロスは痩せている生徒がお気に入りだった。Claudeは細い。女らしいふっくらとしてDaphneやCarolは太っていると非難された。
大きな胸や女性らしいヒップは害悪だというのだ。

こんな美しい女性たちが自分の体のことで悩むのが気の毒だった。
Muniも素晴らしいプロポーションだったのに悩んでいた。
一人をのぞいて全員が彼女のことを美しいとみとめていたのに。
自分が気に入られたい相手である、ただ一人から19歳のときからずっと文句を言われ続けていた。

2017年2月7日火曜日

Amy(48) 24 現実劇場(2/2)

家族の他に家族の親しい友人のBobを招いた。
Guidoは賛成したがカルロスがそれを聞いて「これは重大なイベントなんだぞ」と怒った。

夕食の日の朝、カルロスがGuidoは来ないといった。

(兄のDavidは一年の半分はフランスで暮らしていた)

本番の直前に、Guidoは役目をまたはずされてしまった。

今度は、Dexter Dupreeという男で本名はJuan Gonzalezといってブエノスアイレスから来た男だった。(Sorcery Nameは本名とできるだけかけはなれたものにされていた)

(DexterにはCaludeのような伝説はなかった)Dexterは、なにかが欠けていたが、Claudeが完全にいかれているのと同じようになぜか許容されていた。

カルロスはこのように人の自尊心(Guidoを貶めて、Dexterを持ち上げる)を試すようなことを好んだ。

Dexterは、この催しのために名前を作ることになった。
「Dr. Piero LaBruna」

カルロスからはDexterのディナーへの参加というプランを急遽変更してカイロプラクティックの会合へいく途中ということにして私の家族とBobに会うというシナリオになった。

家族が集まっているピザパーラーにDexterがあらわれて、すぐに二人で立ち去るというシナリオだった。

家族に嘘をつくことで罪悪感を感じたが、これも呪術の修行だと観念した。
芝居は、予想外にうまくいった。

翌日のクラスに上機嫌でいった。Dexterと二人でカルロスを待った。
カルロスは、Astridが運転する車で登場した。
カルロスはもう視力が悪くて運転できなかったのだ。

私たちを見たカルロスが「お前たちはバカか!夫婦のつもりか!!」と怒鳴った。

カルロスは、今度は母親にあの男(Dexter)は、実はとんでもないジゴロで金をせびる男で、一日に6回もblow job(フェラチオ)をさせられると母親に言えと言われ困ってしまった。

信頼できるメンバーのDaphneとRidleyに相談してリハーサルをした。

言われたとおり母親にセックスの問題も含め告白した。
母は男ってものは本当にどうしようもない、早めにわかってよかったと言ってくれた。

カルロスの具合が悪くなるにつれ弟子の家族に対する課題がどんどん酷くなっていった。

母親に告げた結果、意外とすんなりと済んだことを知ってカルロスはがっかりしていた。

エイミーは、人が良すぎます。

2017年2月6日月曜日

Amy(47) 24 現実劇場(1/2)

カルロスは、私に新しい課題を与えた。

「The Magical Theatre of the Real(実生活を舞台にした魔法の劇場)」というものだった。私に(偽の)フィアンセを作って家族前で演技させようとしたのだ。

カルロスは、メンバーと彼らの家族との関係に揺さぶりをかけたがっていた。
私の場合は、兄のDavidとの関係がそうだったが、その割にはいつも中途半端だった。

最初はGuidoをフィアンセ役の候補にした。

Ramonは、プエルトリコ人で、クリアグリーンの経理(accountant)になっていた。

しかし、Ramonでは、Davidはむしろ喜んでしまうだろう。
カルロスはDavidがどんな男か忘れてしまったのだろうか?

次の候補は、アルゼンチン人のRidleyだったが、資格を吟味する前に候補からはずされた。

カルロスがレズビアンもテストしたいのかと思い、Astridはどうか?と言ってみたが、Sylviaが君を意志から切り離してしまうだろうと却下された。

Sylviaは本文で初登場です。兄のDavidの妻は、Floraですし??この後にも出てきません。

フロリンダは、グループの中でマイルドな男がいいだろうと言った。

この後にフロリンダの卑猥なジョークが書かれていますが割愛します。

カルロスは、家族との絆を象徴する感謝祭やクリスマスを「劇場」に利用することに執着していた。

紆余曲折があったが、結局Guidoが最後に残った。

サタモニカのMichael'sを予約した。

久々のGoogle Mapです。地図に表すと急に現実感が増しますね。

2017年2月5日日曜日

Amy(46) 23 頭が回る!

内輪でShamanic Theatres (シャーマン劇場)という学芸会がよく催された。
(メリッサ・ウォードの話にも出てきますね)

劇の脚本は、カルロスやGuidoそしてたまにTarinaが書いた。

楽しみでもあり不安の種でもあった。開催は不定期で二年越しのときもあった。
私は6回くらい参加したが、一度も演技をしたことはない。

一度、出演させられそうになったがClaudeがAmyに恥をかかせるつもりだからと口添えしてくれてフロリンダが代わりに出た。

Claudeが「第二の注意力」から魔法の食べ物を持ってくるという会は残念ながら逃した。

ある日、GuidoとRamonがオリジナルのショウのプレビューをやった。

カルロスの教えを茶化した内容だった。
最初、カルロスの反応を考えビクビクしていたが、カルロスが大笑いしているので、みんなも爆笑した。

だが、フロリンダだけは凍てついていた。
終わったらカルロスが大喜びして、次回のシアターの最初はこれをやろう!と言った。

家に帰って電話をカルロスに入れた。
予想に反して、カルロスはテンセグリティは神聖なものでそれを茶化すとは何事だと激怒していた。

罰は二週間続いた。
クラスが再編成された。
男の弟子だけのクラスが作られた。

1996年の夏、Guido、Simon、Ridley、Ramon、Buddy、それとメキシコからきたメンバーが、”the Elements”として公の場に登場して新たな活動がはじまった。
私はGuidoのそばにいた。

後にGuidoが、あのときそばにいてくれたのがどれほどうれしかったかといった。
セレモニーで着させられたポリエステルの服は、これまでの呪術修行の中で最悪だったと言った。

宗教には、祭りというものが不可欠なのでしょう。現代に誕生したカルトは、このような伝統?文化?的な催しが祭礼にあたるのではないでしょうか。

2017年2月4日土曜日

Amy(45) 22 フェアリー・ダスト(妖精のちり)

この章は短めですが、AmyのGuidoとの関係、彼女がカスタネダ一派の中核メンバーになるつつある過渡期の日常が書かれています。

一週間の集中講座に出席した。
トゥーラでひどい目にあわされたので衣装選びに慎重になりドレスアップを徹底した。

とても精神修養の場と思えない俗っぽさです。

バックステージにいたインストラクター(The Energy Trackers)に挨拶に言ったら、GuidoとRamonに美しすぎるといわれた。

Florindaに注目をひくためにドレスアップするとは何事だと嫌味を言われた。
Muniにも電話を入れると同じように言われた。
すべてを明け渡さなければならないのに、とも言われた。

家に帰ってドレスや靴をハサミで切り刻んでゴミ箱に捨て、安物の服に着替えた。
自分を嫌っているBeulahにあえて電話をして顛末を話した。
やはりあなたに必要なのは、すべてを投げ出すことだと言われた。

会場に戻るとGuidoが変わった姿を見て驚いた。彼の隣に座ると「なにがあったんだ?
きみはものすごく美しいよ」と言われた。

カルロスの講義のあいだ、二人の距離が縮まった。彼がわたしの髪に触れ、腕を肩に回した。二人の足はその間おしつけあっていた。私は頭を彼の腕に預けた。

Guidoとの関係が深まった。
Guidoがダラスに用事ででかけるときに本を包んでプレゼントした。

中にカードを入れた。二人の子供がキスをしているカードで男のポケットには小さくダラスと書いてある。
Guidoが電話をくれた。声が詰まっている。男の子のポケットに小さくダラスと書いてるのを知っていた?と言われてイエスと答えたら声がとぎれて電話が切れた。

この5年というものどうして私は相手に電話を切られっぱなしなんだろう。
Guidoがテキサスから戻ってきた。彼は怒ってはいなくて仲直りした。

抄訳を進めていて、この下りでなぜGuidoがカードに対して含むところがあるのか意味がわかりませんでしたが、一応、そのまま掲載します。

この頃から彼とフロリンダと三人ででかけることが多くなった。
おそらくカルロスからの指示だったのだろう。

ある日、Guidoが車でフロリンダと私を寿司屋に誘った。
驚いたことにフロリンダがAliceを誘った。私もGuidoも彼女をずっと嫌っていた。
緊張感があったためか酔っぱらってしまった。

Aliceが具合悪くなった。Guidoは救急救命士だったので異常に気がつき人工呼吸をした。
店をでるとき、アリスをのぞいて、三人で車にのると、フロリンダがカルロスがよくやることをした。

カルロスはよく自分の股に一人の女性の手をおいて残りの女性を妬かせた。
一度自分がほかの人を傷つけるが嫌で断ったらカルロスにあっちへ行けと言われた。

フロリンダはGuidoの太ももをさすったり耳を愛撫したりして、わたしをからかった。
私は、びっくりさせようとフロリンダにフレンチキスをした。

フロリンダと三人で映画にいくためCentury City Mallにいった。
Astridにばったり会った。アイスを買っていた。
彼女は、他のメンバー(ClaudeやBeluahやZuna)に見つからなくてよかったといった。

2017年2月3日金曜日

Amy(44) 21 エネルギー・ヴァンパイア(2/2)

カスタネダの捕食者理論が続きます。

the flyersの本拠地はブエノスアイレスで、そこは地球上で一番集中している場所だ。
彼らが少ないのはアイルランドだ。

彼らは10歳から12歳の間に心に棲みつくのだ。

Candiceにはまだとりついてないと言った。

the flyerの仕業で神を恐れるようになり、中世は教会が(情報を)コントロールしていた。(Taishaは私に逆のことをいっていた。中世が一番自由な時代だったそうだ)

ドン・ファンは「請うな」と言っていた。「請うと起きる

私は、クリスチャンの神秘学の本「The Cloud of Unknowing」にグループでつらいとき救われたのに・・・。

Taishaは、the flyersは高いところが苦手といっていた。
木の上とかがいいそうだ。

私は、三回ほどflyersを見たことがある気がする。

それでもカルロスを信じるAmyが可笑しくも不憫です。

三度目はベッドルームでみた。恐怖に駆られてカルロスに電話をした。
あれはflyerだったの?」恐怖にかられたずねた。
当たり前だろう。馬鹿だな。なんだと思った?幽霊か?

カルロスの最期のころ、彼はBobby the Flyer(the flyersに愛称をつけている)を超える非有機的存在を見たといった。
それは"Seymours"と呼ばれ、see moreから名づけられた。

カルロスはますます”ドン・ファンの隠された教え”を明かすことに夢中になっていった。

flyerを写真に収めたのでカルロスはTony Karamを後継者としての予兆とみた。

女性の半数は、”Electric Warrior”だといわれていたが、後継者として言われたのはTonyだけだった。

Tonyは、後年私に「自分のメキシコ文化に関する知識からするとドン・ファンは架空の存在だと信じている」と言った。

こうしてTonyは、これから、かれが魔法と信じていないものに基づくものからなる嘘からできたグループを率いていくことになるのだ。

カルロスは、どういう経緯かは不明だがその後、Tonyを罰した。

Tonyは、屈辱の内にグループを去っていった。

私から見れば彼は称賛に価する人物だと思ったし、この人々の中で彼だけが本当に「完全な」人間だった。

彼だけがグループ内の政治的抗争にかかわらなかった。
カスタネダの誘いにも応じなかった。
ただ、the nagualitoナワーリズムに対する称賛と敬愛を保ち続けたのだ。

後でTonyの現在についての情報がありますが、Tonyは真に宗教者だったからだと思います。

2017年2月2日木曜日

Amy(43) 21 エネルギー・ヴァンパイア(1/2)

体のエネルギーを奪い取る存在については、カルロスの教義の重要なテーマのひとつだ。

ただし、ドン・ファンが去った後の著書です。

カルロスの魔女の一人の作品では、エネルギーを奪う相手である自分の子供を殺そうとする話がある。
読者で実際にそのようなことをした人間はいないと思う。

だが、あるクリアグリーンに寄せられた読者の手紙で、呪術の実践のため疎遠になった夫に子供を託したが夫の養育中に子供が死んでしまったというものがあった。罪悪感にさいなまれ心の平安が得られないという内容だったが、スルーした。
誰も返事を出さなかったと思う。
Atropa Bella-donna2.jpg
ベラドンナ

ベラドンナ(毒性のある花)を服用して精神病院に入ったという女性からの手紙もあった。
家族とのきずなを断つというのも辛い教義だった。

幸いにも私はそれを求められなかった。仮に求められてもしなかったと思う。

夫婦でカルロスのおっかけをしていて、後に貴重な映像を残した例のガビもBBCの番組で同じことを言っています。「子供と離れるのだけはできない
まっとうな精神です。

カルロスは私を求めて20年待った。
だから荒削りの鉱石ということで容認したのだとカルロスが言っていた。
もしIrvingが生きていたら君を絶対に手放さなかっただろう

究極のエネルギー泥棒は、”energy vampire”だろう。Tony Lama(Tony Karam苗字が違うが、これはダライ・ラマのラマ(師)の意味)が撮影したあれだ。

カルロスによるthe flyers、またはjumpersという名前だ。

the flyersとTonyの背景についての説明がありますが割愛します。

カルロスがセミナーでTonyが撮った写真をみせた。私にはインチキっぽく見えた。
クラスのみんなは恐怖におののいた。わたしも恐れるフリをしたが、内心バカバカしく思っていた。

カルロスのsci-fi的哲学は魅力的に思えたことがなかった。
でもカルロスはこれはドン・ファンの教えで最後に明かされたことだと言っていた。

我々の心に潜む捕食者の心が、マスターベーションをさせるとか、「愛もやつらの好物だ」とかいったカルロスの捕食者についての説明続きますが、割愛します。

(捕食者のせいで)クリエイティブになどなれないし、アートというものは存在しないと言っていた。

こんなこと言ってるけど、自分の業績についてはどう思ってるのだろうと私は思った。

正直言いますと、あたしがカスタネダに興味を持つのは、ドン・ファンとドン・ファンの教えについて知りたいからであって実はカスタネダはどうでもいいんですよね。

少しでもドン・ファンの存在に関する真実があるのではないのかと期待しても、この時期のカスタネダの生活からは何も見えてきません。

2017年2月1日水曜日

Amy(42) 20 日曜教室(2/2)

フロリンダは天気をコントロールできるといっていたがやってみせてくれたことはない。

また、テンセグリティは、閉経を防ぐといっていたが、エストロゲンパッチ(更年期対策の薬)を貼っていたことも知っている。

親や子供のことを言うときに、”my child”とか”my father”というと叱られた。
the childとかthe fatherと言わされた。

またpeopleというとZunaに叱られた。creature(生き物)というのだと。

また夢見のためハンモックやツリーハウスで寝ることを薦めていた。

タイシャ・エイブラーの本に登場してきますな。

Zunaが膝をかくさなければいけないと言っていた。Muniが膝の毛は絶対にのばさないように言った。エネルギーを受けやすいからだそうだ。

カルロスは大晦日に瞑想をするように言った。

カルロスは自分が糖尿病にかかっていて視力が衰えているといった。
原因は、異世界を旅したからだといっていた。
医者は、カルロスが射精しすぎたからだといっていたと冗談を言った。

よく民間療法の先生がいうような、レトリックですね。
最近読んだ、この本がおすすめです。

『腰痛探検家 (集英社文庫) 』(高野秀行 著)

あたしも心霊療法から鍼治療に至るまで経験がありますが、さまざまな民間療法を著者が彷徨いあるく姿がよく描かれています。

マスターベーションは禁止されていた。
カルロスがエゴから解放されたと言うまでは禁欲を続けなければいけないと言っていた。

ナワールと魔女たちだけがセックスや「怒る」ことが許されていた。

勝手すぎますね。

普通の怒りと「完全な怒り」とは違うと言っていた。

ある日、カルロスがあまりにも怒って電話を切ることが多いのでこちらから切ってやった。侮辱されたカルロスはクラスでわたしを後ろの席にうつし「エリスが電話を切った!」といい続けた。

怒り方があの大統領と似てますな。

カルロスがそれでもわたしを追い出さなかったのはなぜだろう?

こうしたエリート主義集団の中にはスケープゴートが必要だから?
それだけの理由ではないと思う不思議な関係だった。

後にわかったのは、カルロスはメンバーの女性たちとのセックスに飽きてしまっていたのだ。
飽きてしまった女性たちはテンセグリティの教師や助手、調達係~より礼儀正しい言い方をすると、自分たちの嫉妬心を克服する訓練だといってカルロスを楽しませてくれる独身の弟子を探してくることだった。