2010年10月21日木曜日

下水道体験ツアー

少し前に、「どじょう」を飼ってました。

・・・過去形なんですね。
先週の日曜に、定例の水槽掃除をやってるときに、注意していたのですが、どじょうがピョンと水槽から飛び出しまして「あ!!!!!」という間に洗面所の下水口に!

もともと三匹いた内、二匹が死んでしまい。一番小さいやつだけが三年の長きにわたり元気に育ってきていたのに。
しかも。
しかもですよ、最近では「慣れて」きてまして、餌やりで―――ちなみに餌は市販されている「メダカの餌」―――水槽をトントントンと叩くと底からひょいっと上がってきて、嬉しそうに音を立てて食べるですよ。その様子が可愛いくてね。お気に入りだったのに。(お気に入りのくせに名前すらつけてない)

洗面所なので、直下のもの入れに「トラップ」がありますな。空気をためて水の逆流をふせぐ仕組みのあれ。あそこはU字型になっているので、どじょうは、トラップにいるだろうってんで急いではずしましたよ。
でも、もういなかった。もろにU字型なので登るには大変だと思うのですが、そこはやはし魚の根性で自由を求めてパイプのぼりをしたのだと……。

蔵前橋の袂に下水道の見学施設がありまして。一度お邪魔したことがあります。

職員の方が秘密の通路を案内してくれて、本物の下水道本管を見せてくれます―――巨大な。
よくアクションやSF映画で主人公が地下に逃れて走るような巨大な下水道です。

普段は漆黒の闇の中に流れる地下の急流ですが、見学者が訪れるときだけ照明が入ります。
職員の方は、その光景に息を呑む見学者の様子に慣れている様子で、「うち(この見学施設)の売りは、これくらいですから・・・」

その謙遜した言い方とは裏腹の目の前の光景、臭い、あの巨大なスケール感による恐さはあたしの筆力ではとても描けません。

あぁ。あのどじょうは自由を求めあの下水道を通って隅田川に逃れていったのだ。
この生物多様性の時代に、他の地域から来た生き物をうっかりとはいえ放ってしまった後悔も加わり、なんという喪失感。

0 件のコメント: