以前、「円周率の暗証」の項目で触れたダニエル・タメットさんの新著が出ていました。
「天才が語る サヴァン、アスペルガー、共感覚の世界
」(講談社)
以前の記事であたしは、「ダニエルさんのような天才も、わざわざ努力して「覚える」んだ!と変な感動をしたものです」と書きましたが、この本で彼はその答えを出しています。
手元に本がないのでうろ覚えですが、
「一説にサヴァンは、”写真”のように記憶すると言われているが、あれは神話だ」
と言っています。
タメットさんは、「僕(ダニエル)から言うと人の顔を覚えていられるみんなが天才に思える」。
ふーむ。さすがホンモノの言葉ですよね。重みが違う。
同著の中では、このテの本の草分け「妻を帽子とまちがえた男」(オリバー・サックス著)の記述の信ぴょう性についてもズバっと切り込んでいます。
どうやらサックス博士は、ウケねらいで大げさに書いちゃったのかもしれませんね。
でも、じゃあ、あの有名な「直観像記憶(上記の写真のように記憶するという能力)」ってなんなの?
「ブレインマン」(BBCのダニエルさんを追ったドキュメンタリー)には、直観像記憶を持つ画家が確かに登場するし。
こちらは、絶版になっていますが『なぜかれらは天才的能力を示すのか―サヴァン症候群の驚異
』を読みますと実に様々な能力を持っている人たちがいるようで、まだまだ謎はつきないですな。
追記)2016年6月3日
その後、『ごく平凡な記憶力の私が1年で全米記憶力チャンピオンになれた理由
』ジョシュア・フォア著という本が出ました。
これはごく普通の記憶力を持っている著者(ライター)が記憶力チャンピオンの大会を取材している内に自分も興味を持ってしまいチャンピオンに弟子入りして見事、アメリカのチャンピオンになるという凄いドキュメントの本です。
この本の中にタメットさんに関する記述が数か所出てきていて彼のサヴァンに関して問題提起をしています。タメットさんファンにとってみると結構ショッキングな内容です。
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