2011年3月31日木曜日

涼州の詞

計画停電がスタートして間もないある晩、東京がいきなり寒くなったのでもしかすると予期せぬ大停電もありうるという発表があり、とにかく仕事を終えられる人は帰宅してほしいということになりました。
同僚の一部は、そうも言ってられず最小限の員数が残った日の帰路。
新木場の駅に着きました。

町は全体的に暗めでしんとした感じ、例の飲食街もきっと灯を落としているに違いないと思いきや。
なんと何軒かは営業していました。
外からのぞいてみると、数組のサラリーマンたちが酌み交わしている。

この日は余震も多く停電の恐れもあり、被災地のこと考えると、とても寄り道なんてしてる場合じゃあないのに。
なんて一瞬思ったのですが、酔客の背中を見て「涼州の詞」が浮かんできたのです。


涼州の詞 王翰(おうかん)
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萄美酒夜光杯
欲飲琵琶馬上催
醉臥沙場君莫笑
古來征戰幾人囘

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葡萄の美酒、夜光の杯。飲まんと欲すれば、琵琶馬上に催す。
酔いて砂上に臥す。君、笑うことなかれ。古来征戦幾人か帰る。

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