2012年10月15日月曜日

魔女モティとねりこ屋のコラル

柏葉幸子さんの作品は、いずれもなんとな~くびみょ~~~に暗いスパイスが効いてまして。

それが、割と低学年向け児童文学なのに、なんともいえない味わいを醸し出しているのだと思います。宮崎駿さんが気に入るのもよくわかります。

『千と千尋の神隠し』製作の発端となったと聞いていますが『霧の向こうの不思議な町』といった代表作をはじめ、ココロに残る著書がたくさんあります。
今は、新刊ということで『バク夢姫のご学友』というのを読んでいるところです。


amazonで高値が
ついていてビックリ
そんな中、あたしが特に気に入っている『魔女モティ 』というのをご紹介します。

「魔女モティ」は、一応シリーズ作品でして二作出版されています。一作目が、まんまですが『魔女モティ 』。二作目が『魔女モティ とねりこ屋のコラル 』というタイトルです。
嗜好の話なのでお許しいただくと、一作目は普通の子供向けファンタジーなのですが、二作目の「とねりこ屋」。これが凄い。

一作目でも魔女モティは、実は脇役なのですが、二作目では、魔女モティはタイトルに登場するだけで、お話にはほとんど出てきません。

というのも、魔女モティが行方不明になってしまったのを小学生の女の子が捜索するというプロットなのですが、話の展開や舞台設定、頭に浮かぶビジュアルシーンが素晴らしくてまるで映画を見ているような展開です。


思うに、目端の利く映像制作者は映像化をもくろんでいるのではないでしょうか?
SFやファンタジー文学には映像化できるもの、してはいけないもの(笑)、できないもの、アニメはいいけど実写はダメなものとか、アニメでもうまくいかなかったとか、もともと不向きなものとかが多い(※)ですが、この作品はアニメ化にオススメです。


※ル・グウィンのあれとか、トールキンのあれとか、フランクハーバートのあれとか、C.S.ルイスのあれとか・・・・以下、えんえんと続く。

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