2017年7月28日金曜日

世界が止まっていたのかも・・・

先日のこと。

定期点検で車をディーラーに預けたので通勤のためにバス停まで歩きました。
大通りを渡るため信号を待っていると、あたしの右側でボトっという音がしました。

いきなり何かが落ちてきたのです。

いったん空を見上げてから、あたしの右下の道を見下ろすと、何か塊まりが落ちていました。
直径、4~5センチ。ちょうどトリのから揚げのような大きさです。

見ると最初の印象の通り堅い物ではなさそうでした。
じっとみると……それは肉の塊のようでした!!

鳥が何か口にくわえていた獲物を落としたのでしょうか?

信号はすでに変わっていたが構わずに恐怖心を抑えながら塊に近づいてみました。

その瞬間、あたしの恐怖は頂点に達しました。
その肉の塊が動いていたのです!

こんな話によく似たエピソードが、カスタネダの『イクストランへの旅』にあります。(152ページあたりから)

ドン・ファンとカルロスがいつものように山へでかけ頂上についたときの話です。

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ドン・ファンが「あそこだ!」と地面の上のなにものかを指さした。
わたしは目をこらした。地面になにかがいた。おそらく六メートルほど先だろう。それは明るい茶色で、わたしが見たときに、ブルっとふるえだ。
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カルロスは犬のようだと思いました。

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もう一度よく見てみた。それは明らかに、眠っているか死んでいるかしている動物だった。もうすこしのところで、その頭が見えそうだった。オオカミのように耳が突き出ていた。
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カルロスは子牛かもしれないとドン・ファンに伝えますがドン・ファンは犬にしては大きすぎるし牛にしては小さすぎるといいました。

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その動物がふるえた。それの呼吸は、呼吸というより不規則なふるえに似ていた。
「死にかかった動物だよ」わたしがドン・ファンにささやいた。
「そのとおりだ」彼がささやき返した。
「だが、なんの動物だ?」
(中略)
それはある瞬間、ものすごいけいれんが襲って、そのからだを地面から持ち上げた。残酷な悲鳴が聞こえ、その動物は脚を伸ばしてしまった。そのツメは恐ろしいなどというものではなく、吐き気を催させるようなものだった。その動物は脚を伸ばすと横に倒れ、あおむけに転がった。
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ドン・ファンに逃げろと言われ必死に走った二人はやがて動物が死んだようなので再び戻ります。

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わたしたちは、用心深くその動物に近づいて行った。それは手足を伸ばしてあおむけになってひっくりかえっていた。さらに近づいたとき、わたしはもう少しのところで、恐ろしさのあまり悲鳴をあげるところだった。まだ完全には死んでいないことに気づいたのだ。からだがまだふるえていた。空に向かって突き出した足が激しくふるえた。まさに息を引きとるところだったのだ。
わたしはドン・ファンの前に歩み寄った。新たなけいれんが、その動物のからだを動かし、その頭が見えた。わたしは、ぞっとしてドン・ファンの方をふりかえった。そのからだから判断したところ、動物は明らかに哺乳類だったが、しかも鳥のように口ばしがあったのだ。
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さて、あたしの体験談に戻ります。

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上から落ちてきたもの。それは、生まれたばかりの鳥のヒナでした。
落下の衝撃で苦しそうにうごめいています。
電信柱の上に巣があったのでしょうか?

何もしてやれない自分が悲しくて泣きそうになりました。
それにしても、あれはなんの鳥のヒナだったのでしょう?


追記)マーガレット・カスタネダの本を読んでいる途中で、病気の治療などが入ったので少しさぼっています。

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