怒っていても深いところに優しさが溢れる演技はどうしたらできるのでしょうか?
そうした味わいのある芝居ができるのは年配の役者に多いと思います。それは、職業としての年季と人間としての年季の両方に支えられているのでしょう。(いつまでも下手な役者もたくさんいますが)
そのためか若い役者には怒り方が上手な人が少ないようです。
特に若い女優の場合、声が高いせいか怒った声がキンキンして単にうるさくて怖い演技になってしまうようです。
その点、ペ・ドゥナの怒り方はさすがです。声も低めだし。
ヨジンが怒るとき、シナリオの良さのおかげもあって心が伝わり、その演技に涙が出てきます。
シーズン1では、被害者の息子、パク・ギョンワンが尊属殺人(父親殺し)の疑いをかけられます。警察署長にプレッシャーをかけられた現場の刑事たちは、自白を強要しギョンワンに拷問に近い暴力をふるいます。
それを知ったハン・ヨジンは怒りのあまり告発しそうになりますが、検事ファン・シモクにはやまるなと引き止められます。
シモクの一見冷たく思える対応が、実は深い思いやりから出たもので、憤懣やるかたないヨジンに示す解決策も見事です。(そのために、あらかじめ幼馴染キャラを用意しておくシナリオが見事です)
私はね
殴られたことよりも
許せないことがあるの
暴行を加えた側が ━━━
私の同僚だった
彼らは残忍な人たちじゃないわ
許されるから そうなったの
黙ってくれるからよ
誰かが立ち上がれば変えられるの
シーズン2の終盤で、尊敬する上司、チェ・ビッ部長に食って掛かるヨジンとそれを突き放すように見えてヨジンを大切にする部長もステキです。
余談ですが、上記の幼馴染のキム・ジョンポンは、口紅をプレゼントしたりと、どうやらハン・ヨジンに惹かれている節があります。(第5話)
特任チーム設立時、メンバーが集合した時、じっと見つめるジョンポンの視線からヨジンを庇うチャン刑事のジェントルマンぶりも粋です。(第9話)
0 件のコメント:
コメントを投稿