2011年1月12日水曜日

デンタルライフ(9)~インプラント~

あたしがN歯科に通うことになったきっかけは、別の歯科医に施してもらったブリッジの処置が悪かったためと書きましたが、数年かけて院長の一番弟子だったT先生に歯茎の手術をしてもらい、最終的にちゃんとしたブリッジに変えてもらいました。

このブリッジは、自分からみて左上部。
ブリッジの片持ちを2本分もうけることはできないため、上側の一番奥の歯がない状態でした。
そして年数が経ちました。

すると、噛み合う相手のいない図の赤字で記した下の一番奥の歯が伸び始めてきてしまったのです。根がしっかりしたまま伸び続けるネズミと違って、こちらは人間ですから、相対する上の奥歯を施工しないと下の奥歯は、仕舞いには抜けてしまいます。

検討した結果、ブリッジが片持ちで作っている奥から二番目の歯。そして抜けたままの最奥歯の2本を、ついにインプラントにすることに決めたのです。

前に書いた通り、T先生に処置してもらっているときに、インプラントにするという選択肢もあったのですが、時期尚早と判断して旧来のテクニックにしてしまいました。今思えば、その段階で実施していればコスト的にもぐっと軽くてすんだのにと後の祭りでした。

インプラントの施工については、かなり一般的になってきていますが、下の歯を伸びなくするための事前処置や別の箇所のエムドゲイン手術(※注)などを並行して行ったため、CTスキャンを撮影した下準備からはじめると実際に「ネジ」を埋める手術まで都合1年以上かかりました。

前日から完全滅菌した部屋を準備して執り行われる様子は、なんだか神事のように厳かな雰囲気でした。助手のCさんも手術着ですので、さながら巫女のよう。

インプラントが無事定着して仕上がったときは、本当に嬉しかった。実に長い年月だったもの。
コスト的にはきつかったですけどね。でも、旅行するわけでもなし、シャカラマみたいにゴルフもやらないし、車もカローラボディのプリウスに十数年乗り続けてるし。歯ぐらい贅沢させてもらってもいいかな~。


※注 エムドゲイン手術とは、スウェーデンで開発された「歯周組織再生誘導材料」ということで、ようするにエムドゲインという薬(幼若ブタの歯胚(歯の種のようなもの)から抽出精製されているらしい)で歯茎を再生させる技術。
このエムドゲインの手術は、外国から来た専門医の先生が行ったのですが、こちらも厳かで迫力ありました。

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