2013年11月5日火曜日

公園でのひと幕

あたしは、近所の公園の入口に面するお宅の駐車場を借りています。

週末、母のホームに行くので車を出すと、公園事務所のガラスドアに自分の姿を映してしきり体を動かしている初老の男性を発見。

その様子、中でも掌の先の動きを見たとたん僕の体に電撃のような感動が走りました。
腕を小さく回して体の正中線にそって捩じって突き上げる。これはまごうことなき洪均生老師の手つきだ!!
後先考えずに車を歩道脇に止めてエンジンを切り、その人に声をかけました。

「す、すいません!!」
男性いきなり車をとめて降りてきた男に声をかけられてビビってる様子。
「あのぉ。もしかして陳式をやられているのでしょうか?」
この一言で男性の表情が和らぎました。

これは何かというと太極拳の流派の一つで陳式太極拳(陳家太極拳)というものでコマーシャルやテレビでよく見る太極拳と様子が相当違います。

件の公園でもお年寄りがやっているのをたまに見かけますが、彼らがやっているのを見ると24式(太極拳)という誰もがやさしくできるように近代になって開発された運動なので、いつもがっかりしていたのです。

ところが、あろうことか近所に陳式太極拳をたしなむ人がいたなんて!!
それからあたしが太極拳を習っていた時の諸先生方の話をしたところもちろん話が全部通じて大いに盛り上がりました。
しかも彼は長年やっているらしく、その公園で教えているのだそうです。
定年になったら再開しようと思っていたのに老師も亡くなってしまい、ほとんどあきらめていたのに。

車に戻って定年用の名刺(肩書きなど一切なくした名前と連絡先だけのものです)を引っ張り出して押し付けちゃいました。

車に戻っても、しばらく興奮がひかずなかなか落ち着きませんでした。

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