あたしの場合、百人一首自体は趣味ではなく暗唱の対象であって無意味な?暗唱そのものが趣味なわけです。(笑)
ですが、暗唱しますとだんだんと詳しくなりまして、やはり好みの歌というのが出てきます。
たとえば、嫌いな(笑)歌をあげてみますと
○小倉山峯のもみぢ葉心あらば 今ひとたびのみゆき待たなむ(貞信公)
詠まれたいきさつなどを調べるといろいろあるようですが、”ヒラメ”っぽい内容がとにかく鼻につく。
と勝手に思い込んでおります。
※ヒラメっていうのは、故横澤彪さんの発明の言葉でしてサラリーマンで上ばかりみている追従者をいいます。
一番好きなのは、祐子内親王家紀伊(ゆうしないしんのうけのきい) というお嬢さん(たぶん)の、
○音にきく 高師の浜の あだ波は かけじや袖の 濡れもこそすれ
ま、恋心の歌なのですが、とにかくリズム感がよくて耳に残る。
それと短歌に限らず「時空、時のうつろい」について詠ったものが好きなので、たとえば、
○み吉野の山の秋風さ夜ふけてふるさと寒く衣うつなり(参議雅経)
なぞは、お気に入りです。「衣うつ」ってなんだ?ってとこですが、きっと打ってるのだろうと(笑)
なんだかしらないが叩いているのでしょう。きっと秋の夕暮、カーン、カーンという音が里に響いているんですよ。ホっとしますよね。
それに引き替え、
○おほけなくうき世の民におほふかなわがたつ杣(そま)に墨染の袖(前大僧正慈円)
坊主のくせになんだか俗っぽいなぁといやになっちゃいます(笑)
解釈知りませんから勝手な解釈ですよ。
ちなみに、墨染めの袖というのはお坊さんの着物のことなのですが、家の近所の植物園で「墨染め」という桜があることを知りました。
で、あたしのイメージは油ぎった坊さんが「墨染め」満開の丘の上にすっくと立ち、世の中を眺めている。花びらがダァ~~~っと雪のように舞っている。
こんなイメージです。
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