少し前、『イニシエーション・ラブ』という話があることを映画館の予告編で存在を知りました。
なにかエンディングまでいくともう一度観たくなる映画だとか。
原作は書き物なので、こちらは読んだらもう一度読みたくなる本だそうです。
へ~買ってみるかなと思ったのですがイヤな予感がしたのでスルーしていました。
するとある日、友人が本を持ってきて「読んでみな」と差し出してくれました。
いやはや。読了後、その友人と交わした感想交歓会では、ひとことでいうと今は懐かしい「ケータイ小説」や「ゲーム本」並みの稚拙な文章でして、小学生の日記のような書き物です。
アマゾンの書評にも、あたしたちと同じくこれを読み進むのは苦行に近いものがあると書いている方がいました。
途中からは細かなどうでもようさそうなディテールは飛ばして時間を節約しました。
意外な展開があるという売りの本ですので「ミザリー」級の展開を期待していたのですが、でもそのつもりで読みますから前半の冒頭でヒロインがつける男性のあだ名のつけ方が変なので感づいてしまいます。
前半でヒロインによる男性のコントロール(ファッション指南など)の仕方がいきなり強引なのもいけません。(支配的で普通の男性なら引くでしょう)
そして間欠的に描かれる性描写。これが実に幼稚で気持ち悪い。
この下手さは女の作家じゃなくて男?の仕業だなと思って本を貸してくれた友人に尋ねたら、やはり女名で書いてるが男だそうです。
どうりで恋愛描写が下手なわけだ。
渡辺淳一の性描写のほうがまだマシです。
あまりの駄文を読まされたので口直しをしたくなり『こころ』(夏目漱石)を読み直しました。
夏目漱石、かなり文章上手ですよ。(笑)
この小説、友人との話題に大いに貢献してくれたし古典を読み直す機会もくれたし意外と役に立ちました。
(つづく)
0 件のコメント:
コメントを投稿